症状
血友病Aの多くは遺伝子変異による生まれつきのものであり、幼少期から打撲などがなくても、ささいな刺激で関節内や筋肉内など、体の深い部分に出血を繰り返すのが特徴です。また新生児期や乳児期では、まれに頭蓋内出血を起こすこともあり、命に関わることも考えられます。
そのほか、擦り傷や切り傷などの出血が止まりにくい、歯磨きをすると歯茎からの出血が止まりにくくなる、といった症状が現れることも多いとされています。
血友病Aは幼少期から膝関節内などに出血を繰り返すため、関節内の構造が破壊され関節運動に障害が生じる“血友病性関節症”を発症することがあります。
一方、後天性血友病Aは前触れもなく急激に出血しやすくなるのが特徴で、広範囲に原因不明なあざが広がったり、筋肉が腫れたりする症状が見られます。
なお、出血の程度は血液中の血液凝固第Ⅷ因子の量によって異なり、健常者の血中濃度を100%とした場合、1%未満を“重症”、1~5%未満を“中等症”、5〜40%未満を“軽症”と分類します。中等症や軽症の場合は、症状として現れるのが遅い傾向にあり、きっかけがなく出血することや命に関わるような出血は起こりにくいのが特徴です。
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