原因
血精液症はその多くが原因不明です。実際、原因疾患が判明するのは36~52%とされています。特に40歳未満の血精液症で原因が判明するのは20%程度です。リスク因子として精嚢炎、前立腺炎、精嚢結石、精嚢憩室、精嚢腫瘍、前立腺結核、前立腺肥大症、前立腺がんなどがあります。
そのほかの特殊な原因としては、前立腺生検によるものがあります。前立腺生検は前立腺がんの疑いがある場合に前立腺に針を刺して組織を採取し、顕微鏡で確認する検査です。針を刺すことで細かい静脈が切れるため、前立腺生検後に数週間ほど精液に血液が混じることがあります。
また、精管切除手術(パイプカット)の手術後にも血精液症が生じることがありますが、このような検査や治療に伴う血精液症は自然に起こってしまうため、特に心配はないといわれています。
血液が止まりにくい人や、血管がもろくなっている場合には、通常よりも出血しやすい状態にあるため、射精時のいきみによって精嚢の微小血管が破れ、出血することがあります。
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