治療
食中毒の治療は、原因となる微生物や物質によって大きく異なります。
症状が軽度で自然と治まる食中毒も多いですが、基本的には、お腹の調子を整える整腸剤や発熱を抑える解熱剤などを使用しながら症状が治まるのを待つ対症療法が行われます。一方で、細菌類が原因の場合はそれぞれに合った抗菌薬を服用することでより早い症状改善が見込めると考えられているため、抗菌薬を併用するのが一般的です。また、食中毒は頻回な下痢や嘔吐のために水分が失われ脱水状態に陥るケースも少なくありません。そのため、脱水症状がある場合は点滴治療が行われます。軽度な場合は、安静にして水分を小まめにとり電解質(ミネラル)や糖がバランスよく配合された経口補水液を利用するのもよいでしょう。
そのほか、アニサキスによる食中毒では胃内視鏡にてアニサキスを摘出する治療、自然毒による食中毒では血液中の毒素を取り除くための血液浄化療法などの特殊な治療が必要になることも少なくありません。
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