治療
骨折の治療方法は原因や重症度、骨折した場所などによって異なりますが、基本は折れた骨を元の場所に戻して固定して安静を保つことです。固定方法は主に、外固定法と内固定法に分けられ、どれが選択されるかは骨折の重症度や場所、患者の希望によって異なります。
応急処置
骨折したときは、応急処置として安静・冷却・圧迫・拳上の4点を行うことが大切です。この4つの応急処置はそれぞれの頭文字を取り、“RICE(ライス)”と呼ばれることもあります。
応急処置を行った後は、速やかに病院の受診を検討しましょう。また、動けないなど重症な場合は、むやみに動かすことはせずすぐに救急車を呼ぶようにしましょう。
骨折の応急処置“RICE”
- 安静(Rest)……腫れや神経・血管に傷つかないようにするために、布やテーピングなどで骨折した部位を固定し、動かさないようにします。
- 冷却(Ice)……腫れや細胞の壊死抑えるために、骨折した部位周辺を氷を入れたビニール袋などで冷やします。約15〜20分冷やしてから外し、痛みが出てきたらまた冷やします。これを断続的に繰り返します。
- 圧迫(Compression)……内出血や腫れを防ぐため、骨折部位を弾力包帯やテーピング用のテープで適度に圧迫しながら固定します。
- 拳上(Elevation)……腫れを防ぐ・和らげるため、骨折部位を心臓より高い位置に保ちます。
外固定法
皮膚の外側からギブスやコルセットなどの装具を用いて固定する方法です。たとえば手首の骨折では、4〜6週間程度はギプスで固定して様子を見ます。
内固定法(手術)
手術で金属製のねじやプレートなどを用いて皮膚の内側から直接固定させる方法です。重症な骨折や、関節や足に生じた骨折の場合などで検討されることがあります。
リハビリ
治療後にリハビリが必要になることもあります。骨折のリハビリは、一定期間固定することで動かすことができない場所の機能低下を防ぐために行われます。
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