こつばんないえんしょうせいしっかん

骨盤内炎症性疾患

同義語
PID:pelvic inflammatory disease
監修:

症状

骨盤内炎症性疾患では、38度以上の発熱や下腹部痛、不正出血、性の分泌物などの症状がみられます。

症状の程度はさまざまで、軽度の場合や無症状の場合もあります。しかし、感染が広がるにつれて下腹部痛が強くなったり、吐き気や嘔吐を伴ったりすることもあります。さらに、排尿痛や性交時痛がみられるケースもあります。

このほか、クラミジアや淋菌によって卵管炎を発症し、肝臓周囲の組織に炎症が広がって、フィッツ・ヒュー・カーティス症候群と呼ばれる肝周囲炎を合併することもあります。フィッツ・ヒュー・カーティス症候群では右側の上腹部に強い痛みを伴います。さらに、卵管や卵巣に膿が蓄積する卵管卵巣膿瘍(らんかんらんそうのうよう)を合併することもあり、膿瘍が破裂して敗血性ショックと呼ばれる重篤な状態に陥る場合もあります。

また、炎症が治まった後に卵管采(卵管の出口)が閉塞することで、卵管に液体が貯留する卵管留水症を発症することがあります。この状態は不妊症の原因となるほか、通常は無症状ですが、性交時痛や慢性骨盤痛を引き起こすこともあります。

最終更新日:
2025年03月18日
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2025/03/18
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