症状
副腎不全(副腎クリーゼ)
コルチゾルの不足により、副腎不全(副腎クリーゼ)と呼ばれる状態になることがあります。副腎クリーゼは年齢や性別を問わず発症する可能性があります。発熱や倦怠感(けんたいかん)、腹痛や嘔吐などさまざまな症状を生じますが、特徴的な症状はありません。命に関わる状態にもなるので注意が必要です。
通常は内服治療(コルチゾルの薬剤としてヒドロコルチゾンによる治療)ができていれば問題となることはありませんが、感染症や大きな身体的ストレスがかかる場合には通常の内服量では足りないため、急激に副腎クリーゼが生じる場合があります。
低身長
性別を問わず、小児期に過剰な男性ホルモンに慢性的にさらされることが原因で、最終身長(大人になったときの身長)が低くなることがあります。男性ホルモンや女性ホルモンは二次性徴を促しますが、治療が不足し男性ホルモンが過剰となると、骨は成熟が進み最終的には早期に骨端線が閉じ、低身長となります。
女性における症状
女性患者の場合には、男性ホルモンが大量につくられることでさまざまな問題が生じます。
外性器の男性化
男性ホルモンが大量につくられた結果、その作用として胎内で外性器が男性化し、男性か女性かの判別が難しい外性器となります。
そのほかの男性化
小児期以降には、男性ホルモンの影響で、毛髪や体毛、皮膚、声帯の男性化、陰核の肥大などを生じます。男性化は一度生じた場合、完全には元に戻りにくい症状もあるため注意が必要です。
妊娠可能性
子宮や卵巣は正常に保たれているため、適切な治療を受けていれば、妊娠出産は可能とされています。
男性における症状
適切な治療を受けられなかったり病気が悪化したりした場合などには、精子の形成がうまく機能しなくなり、妊娠可能性が低下します。
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