ふくじんくりーぜ

副腎クリーゼ

最終更新日:
2018年09月12日
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2018/09/12
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概要

副腎クリーゼとは、副腎の機能が著しく低下することで生命の危険に曝される状態を指します。具体的には、血圧や血糖が低下することにより意識混濁が生じます。

副腎の機能が低下する原因としては、アジソン病などの病気や感染症に伴う副腎出血などが挙げられます。

迅速な治療介入が必要となりますが、副腎クリーゼにだけみられるような特徴的な症状がないため診断が難航する場合もあります。

原因

副腎クリーゼは、副腎から分泌される糖質コルチコイドと呼ばれるホルモンの不足が原因で引き起こされます。

糖質コルチコイドは、手術や感染症などのストレスがかかる状況において、身体での需要量が増加します。つまり、身体が危機的状況に陥った際に、血圧や血糖値を保つなどストレスに立ち向かうために糖質コルチコイドはなくてはならないホルモンです。

しかし、副腎クリーゼでは糖質コルチコイドが不足するため、こうした生命の危機にうまく立ち向かうことができなくなります。

具体的には、アジソン病下垂体前葉機能低下症、感染症に伴う副腎出血などの状況があると、副腎の予備能が少ない状況となります。こうした状況を背景として、手術や感染症などのストレスがかかると、需要に対して必要な量のホルモンを供給できず、副腎クリーゼが引き起こされます。

症状

副腎クリーゼが生じると、生命の危機に陥ることがあります。具体的には、血圧や血糖の低下から意識状態が混濁することがあります。また、吐き気や嘔吐、倦怠感、頭痛、冷や汗、脱力感などが生じることがあります。

副腎クリーゼは、副腎機能が低下している背景を基礎として発症することもあります。基礎疾患として副腎機能が低下していると、以下のような症状がみられます。

など

検査・診断

副腎クリーゼでは、意識状態や血圧の状況を評価することが重要です。血糖検査を行うことで、電解質異常や低血糖の有無、貧血の存在などを確認します。

副腎クリーゼが疑われる場合には、確定診断よりも先に治療介入をします。治療開始前の血液を保存することで、病状が安定した後に副腎機能を正確に評価します。

治療

副腎クリーゼは生命に危険が及ぶこともある状態です。そのため、迅速な治療介入が必要です。

副腎の予備能が低下していることが予測される場合には、手術や感染症などのストレス環境に臨んでステロイドの補充が行われます。具体的には、不足している糖質コルチコイドを補充する治療を行います。

実際に、副腎機能が低下している場合は、感染症や強度の運動を行う際などに、普段よりも多くのステロイドをあらかじめ補充しておきます。

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