あいじーえーじんしょう

IgA腎症

監修:

症状

IgA腎症の主な症状は、血尿とたんぱく尿です。

IgA腎症では糸球体血管に炎症が起こり、血管壁が傷害されることで赤血球とたんぱく粒子が尿に漏れ出てきます。しかし、分子量が大きい赤血球とは異なり、たんぱく粒子は尿細管というところで再吸収されます。

発症初期では、炎症を起こしている糸球体は全体の一部であるため、血尿のみでたんぱく尿は認められないこともあります。この段階の血尿は肉眼で確認できるものではなく、顕微鏡的血尿といって、顕微鏡で見たときに赤血球が尿中に出てきていることが確認できます。

初期段階では尿の見た目上の変化などの自覚症状がない場合がほとんどで、上気道炎や扁桃腺炎に罹患(りかん)した後に、ウーロン茶のような色の赤茶~茶褐色の尿(肉眼的血尿)が一過性に数日間出ることがあります。大量のたんぱく尿を呈する患者は手足や顔の浮腫(ふしゅ)を発症する場合もありますが、IgA腎症では比較的まれな所見です。

また腎機能の低下するスピードは比較的ゆっくりであるため、初期には腎機能も正常です。しかし治療をしないまま症状が進んでしまうと、糸球体の炎症が広がりやがて硬化し、腎機能の低下をきたしてしまいます。

最終更新日:
2021年01月28日
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2021/01/28
更新しました
2017/04/25
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