ぜんくじんつう

前駆陣痛

最終更新日:
2024年10月24日
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2024/10/24
更新しました
2018/07/06
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概要

前駆陣痛とは出産前に子宮が不規則に収縮し、腹部に張りや痛みが生じる状態を指します。

娠後期によくみられるため、分娩開始時にみられる陣痛と捉えられる場合がありますが、子宮収縮が規則的に起こる陣痛に対し、前駆陣痛の場合は子宮収縮が不規則であり、痛みが徐々に和らいでいく点で区別されます。本格的な陣痛(本陣痛)とは異なるものの、前駆陣痛を認めると数日後に陣痛が始まることが多い傾向にあります。

しかし、陣痛を感じにくい産婦の場合、前駆陣痛だと思っていた子宮収縮によって分娩が進行し、そのまま分娩(墜落産*)となるケースがあります。また、早産時期の場合には切迫早産の可能性があるため陣痛を感じたら自分で判断せずに、かかりつけの病院やクリニックに相談しましょう。

*墜落産:分娩が急速に進行し、病院に到着する前にお産になること

原因

前駆陣痛は、子宮の収縮が原因で生じます。

子宮が収縮する原因には、ストレスや疲労、冷え、便秘、乳頭のマッサージ、性行為、胎動、お腹を締めつけるような行為などが挙げられます。このほか、人によっては子宮が収縮しやすい体質の方もいます。

症状

前駆陣痛は、主に妊娠36~40週に腹部の張りや痛みを自覚します。痛みの感じ方には個人差があるものの、下腹部に生理痛に近い痛みを感じることが多い傾向にあります。また、本陣痛は1時間に6回以上、もしくは10分間隔以内の子宮収縮に伴う痛みが規則的にみられますが、前駆陣痛の子宮収縮や痛みは不規則です。前駆陣痛は毎日一定の時間に生じることもあれば、一時的なこともあります。

お腹の張りや痛みがどんどん強くなったり、子宮収縮の間隔が短くなったりする場合は本陣痛の可能性があります。初産婦の場合、10分以内の早い間隔でお腹の張りや痛みが生じ、1時間以上続くようなときにはその時点で産院に連絡しましょう。経産婦の場合には、初産婦の場合より分娩の進行が速い傾向にあるため、15~20分間隔でも規則的なお腹の張りや痛みを感じるときは、速やかに産院に連絡しましょう。

検査・診断

胎児の状態を確認する胎児心拍陣痛図の評価と内診を実施します。

お腹の張りや痛みを感じる間隔が不規則で、子宮口も硬い状態であれば前駆陣痛の可能性が高いと判断されます。

本陣痛の場合は子宮口が開き始め分娩が進みます。分娩の進行は子宮口の開き具合や伸び具合などで判断されるため、医師や助産師が子宮口を触診し、子宮口が柔らかくなっているか、どのくらい開いているかを調べます。

治療

本陣痛が始まるまで、安静にする必要はありませんができるだけリラックスして過ごしましょう。

本陣痛が始まると痛みがどんどん強くなり、十分な睡眠や食事が取れなくなります。睡眠不足で体力が低下したり食事が取れずエネルギー不足になったりすると、陣痛が弱まることがあるため、出産に向けてできるだけ体を休め、食べられるときにおにぎりなどの食べやすいものを取ることが大切です。

しかし、無痛分娩を選択した場合や帝王切開の方針の場合は、麻酔を使用するため直前の飲食は望ましくありません。まずは担当医師や助産師の指示を仰ぎましょう。

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