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インタビュー

小腸とはどのような臓器なのか

小腸とはどのような臓器なのか
塩谷 昭子 先生

川崎医科大学 消化管内科学 教授

塩谷 昭子 先生

私たちが生きていくうえで、食事をとることは欠かすことができない行為です。食事で摂取した食物は、消化器によって身体を養うエネルギーとして吸収されます。消化器の中で食物から栄養を吸収するのに重要な役割をはたしているのは、小腸です。この記事では、 川崎医科大学消化管内科学で教授を務められる塩谷昭子先生に、小腸とはどのような臓器なのかについて解説していただきます。

小腸は、消化管全体の約80%を占めています。長さ6メートルを超える筋肉の管で、十二指腸、空腸、回腸の3つの部分に分けられます。小腸の主な働きは、栄養分の吸収と輸送です。咀嚼されて胃で消化された後、粥状になった食物は、少しずつ十二指腸に送られます。

十二指腸は太さが約5センチ程度、長さは約25~30センチ程度です。ちょうど指を12本横に並べた程度の長さなので、この名前で呼ばれています。

十二指腸内部には、胆嚢につながる胆管と膵臓につながる膵管が口を開いている部位があります。そのため、食物が運ばれてくると、胆汁と膵液が十二指腸内腔に流れ込みます。これによって、様々な栄養素が吸収されやすくなるのです。

小腸の粘膜層からは消化酵素が分泌されています。これにより食物は、アミノ酸、ブドウ糖、グリセリド、脂肪酸などといったもっとも吸収しやすい物質に分解されて消化されます。食物と消化液のまざったものは、小腸の収縮と弛緩によって移動しながら吸収されていきます。この運動を蠕動運動といいます。これは消化液と食物を混合するだけでなく、小腸内粘膜との接触を多くし、食物の栄養素の吸収を効果的に行う役目を果たしています。小腸の粘膜の表面には「絨毛(じゅうもう)」とよばれるビロードのような無数のひだがありますが、このひだを広げると、小腸の表面積の600倍にもなることが知られています。

小腸は、胃や大腸に用いる内視鏡では届かない部分であるため、これまではカメラで観察する検査ができませんでした。そのため、小腸造影検査やCTなどのX線診断に頼っていました。

ところが、2001年にギブン・イメージング社(現:コヴィディエン社)で開発された小腸カプセル内視鏡の登場によって状況は大きく変わりました。この小腸カプセル内視鏡の登場で、従来見ることができなかった小腸を詳細に調べることができるようになってきたのです。また、従来小腸にはあまり病気は起こらないものとされていました。ところが、小腸カプセル内視鏡によってさまざまな病気が存在することが分かるようになってきました。次の記事では小腸カプセル内視鏡と、カプセル内視鏡のこれからについて説明していきます。

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