
男性更年期障害の治療において難しいテーマの一つが、いつまでホルモン補充療法を続けるかを見極めることです。関西大学腎泌尿器外科学講座教授の松田公志先生は、治療を継続しながら患者さんとじっくり話し合うことによって治療方針を決めていらっしゃいます。
日本では注射によるホルモン補充療法以外に健康保険が認める男性ホルモン製剤はありません。薬局で市販の塗り薬を手に入れることはできますが、自分の判断だけでそうした市販薬を使うのはとても危険です。
例えば前立腺がんの患者さんの場合、意図的に男性ホルモンの値を下げ、それによって前立腺がんの勢いを弱める内分泌治療を行います。このために男性更年期症状が出ている方が、自身の判断で市販薬を使ってしまうとまた前立腺がんが進行してしまうことになりかねません。ですから、男性ホルモンの投与は必ず医師の診断のもとで行うようにしてください。
男性更年期障害の治療を行っていて突き当たる問題があります。それは、治療として男性ホルモンを打ち続けるかどうかということです。もともと正常だった方が加齢により男性ホルモンが少なくなり、男性更年期障害の症状が出てきたので男性ホルモンの注射を打ったら有効だったという理由で注射を打ち続ける場合を考えてみましょう(ただし先天性や後天性の明らかに病的な異常があり男性ホルモンが少ない方は別にして考えます)。
体の外から男性ホルモンを打ち続けると、脳はそもそも男性ホルモンを生成している睾丸に対し「働け」という指令を行わなくなります。では男性ホルモンの注射をやめるべきかというとこれも難しい判断です。そこはジレンマであり、解決法はありません。
そこで、私はホルモン補充療法を続ける半年ほどの間に患者さんとじっくり話をします。まずストレスを解消するよう勧めます。会社に仕事を少し減らしてもらう、休みの日はしっかり休むなど、なるべく休養を取り、リフレッシュしてもらうことが大切です。そうすると、中には治療をやめても、症状が出なくなる人もいます。
男性更年期障害で現れるいくつかの症状について、それが加齢による自然な衰えなのだと理解して、治療をやめられる方もおられます。以上のことも踏まえ、治療を継続するのか、やめるのか医師と相談し納得した上で判断してください。ただし、男性ホルモンが極端に低くなって明らかに病的な人はもちろん補充療法を続けなければなりません。
要は加齢に伴って変化する自分の心身の状態と、どう折り合いをつけられるかが重要です。私はそのような悩みを抱える患者さんをサポートし、男性更年期障害に関する啓蒙を続けていきたいと考えています。
関西医科大学附属病院 病院長、泌尿器科学講座 教授/評議員・理事
周辺で男性更年期障害の実績がある医師
順天堂大学大学院医学研究科 泌尿器外科学 教授
内科、血液内科、膠原病・リウマチ内科、外科、精神科、神経内科、脳神経外科、呼吸器外科、消化器外科、腎臓内科、心臓血管外科、小児科、小児外科、整形外科、形成外科、皮膚科、泌尿器科、肛門科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科、放射線科、歯科口腔外科、麻酔科、乳腺外科、呼吸器内科、循環器内科、消化器内科
東京都文京区本郷3丁目1-3
JR中央線(快速)「御茶ノ水」御茶ノ水橋口 JR中央・総武線も乗り入れ、東京メトロ丸ノ内線も利用可 徒歩5分、東京メトロ千代田線「新御茶ノ水」 徒歩7分
順天堂大学大学院医学研究科 泌尿器外科 デジタルセラピューティックス講座 特任教授
内科、血液内科、膠原病・リウマチ内科、外科、精神科、神経内科、脳神経外科、呼吸器外科、消化器外科、腎臓内科、心臓血管外科、小児科、小児外科、整形外科、形成外科、皮膚科、泌尿器科、肛門科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科、放射線科、歯科口腔外科、麻酔科、乳腺外科、呼吸器内科、循環器内科、消化器内科
東京都文京区本郷3丁目1-3
JR中央線(快速)「御茶ノ水」御茶ノ水橋口 JR中央・総武線も乗り入れ、東京メトロ丸ノ内線も利用可 徒歩5分、東京メトロ千代田線「新御茶ノ水」 徒歩7分
杉山産婦人科新宿 男性外来担当、帝京大学医学部附属病院 泌尿器科 非常勤講師
内科、アレルギー科、血液内科、リウマチ科、外科、精神科、脳神経外科、呼吸器外科、消化器外科、腎臓内科、心臓血管外科、小児科、小児外科、整形外科、形成外科、皮膚科、泌尿器科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科、放射線科、歯科口腔外科、麻酔科、ペインクリニック科、乳腺外科、呼吸器内科、循環器内科、緩和ケア内科、腫瘍内科、感染症内科、消化器内科、糖尿病内科、内分泌内科、膠原病内科、脳神経内科、肝胆膵外科、内分泌外科、総合診療科、病理診断科
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