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「子どもの歯が折れた」ときはどうする? 子どもの口腔内の怪我に対する処置
子どもは転んで顔を打ち、口の中を怪我することがあります。ときには歯が折れたり抜けてしまうこともあるでしょう。子どもの口腔内の怪我について、東京都立小児総合医療センター救命集中治療部救命救急科の萩...
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「子どもの歯が折れた」ときはどうする? 子どもの口腔内の怪我に対する処置

公開日 2016 年 05 月 12 日 | 更新日 2018 年 01 月 05 日

「子どもの歯が折れた」ときはどうする? 子どもの口腔内の怪我に対する処置
萩原 佑亮 先生

東京都立小児総合医療センター 救命救急科

萩原 佑亮 先生

子どもは転んで顔を打ち、口の中を怪我することがあります。ときには歯が折れたり抜けてしまうこともあるでしょう。子どもの口腔内の怪我について、東京都立小児総合医療センター救命集中治療部救命救急科の萩原佑亮先生にお伺いしました。

子どもが口腔内を怪我したとき どこをみるべきか

子どもが口腔内を切ると派手に出血することがあるため、驚く親御さんも多いでしょう。まずは、口腔内が土などで汚れていれば拭き取ります。その後うがいで傷を清潔にして、出血が続くようであればガーゼやタオルなどで圧迫止血します。

また、歯を打った場合は、打った歯や周辺の歯茎を触って、「歯がぐらぐら動かないか」「欠けたり折れたりしていないか」「痛みはどの程度あるのか」を確認します。最初に上記の異常がなくても、後から腫れや痛みが出てくる場合もあるため、数時間は経過を観察しましょう。

出血が止まらない場合や、歯が折れたりぐらついたり、痛みが激しい場合は、早めに病院を受診してください。歯に問題が生じていれば、一度歯科を受診しましょう。

口腔内にできた傷に対する病院での処置

出血が止まらないなど、あまりにも大きな傷があれば縫合することもありますが、ほとんどの場合は縫合しなくても自然に治ります。唇の怪我も同様です。

しかし、唇と、唇周辺の肌色の皮膚がずれてくっついてしまうと美容的な問題が生じるため、この部分がずれている場合は境目を合わせる処置を行います。口腔内は粘膜で覆われているため、傷は他の部位に比べて治りが早い傾向があります。治る途中で口内炎のように白く傷口が盛り上がりますが、約2日で開いていた傷口自体は治ります。

また、舌は特に出血が多い部分ですが、きちんと止血すれば命に関わることはまずありません。

歯が折れたときの対処法

子どもが転倒などによって顎や口をぶつけてしまった場合、大抵は口の中や唇が切れる程度で済みますが、まれに歯が折れることがあります。

歯が折れてしまったら、子どもが歯を飲み込まないように口の中から出させて、病院を受診しましょう。折れた歯は乾燥させないように、牛乳に浸します。牛乳がなければ、濡れたティッシュなどに包む方法も効果がありますが、氷水に歯をひたしてしまうと、歯の細胞が壊れてしまうことがあるため注意が必要です。

歯が折れたときは、できるだけ早く病院を受診したほうが歯の細胞も死滅せず、修復しやすいといわれています。永久歯は接着剤でくっつけることがありますが、乳歯の場合は、無理な処置によって下にある永久歯の芽を傷つける恐れがあるため、たいていは何も処置をせずに経過観察します。ただし、乳歯が折れた場合も、永久歯が生えるスペースがなくなると問題になるため、歯科でフォローを受けることが望ましいでしょう。歯がぐらついているときや、歯茎から出血しているときも、歯科で正しい処置を行えば治る可能性があります。

また、ぶつけた瞬間は無傷にみえても、後から歯茎が腫れたり、歯や歯茎の色が変わってくることもあり、この場合も歯科への受診が必要です。

子どもの口腔内の怪我で重大なケースは?

前歯が当たって、歯が唇を貫通することがあります。前歯が欠けていると、まれに傷口の中に歯が残っているため、我々も診察時に注意しています。

また、子どもが歯ブラシをくわえたまま走り回って転倒し、歯ブラシが口腔内を傷つけるケースは多くみられます。このような場合は病院を受診しましょう。一部の歯ブラシは、くわえたまま倒れても口の中を傷つけないように改良されています。とはいえ、子どもが歯ブラシなど棒状のものをくわえながら歩かないようにさせる予防こそが最も重要です。

「かかりつけの歯科をもつ」ことは大きなメリット

口腔内の健康維持は、全身の健康を保つためにも非常に重要です。特に、子どもを専門にしている歯科の先生は、子どもの成長を考慮しながら診断・治療してくれます。かかりつけの小児科医を持つのが大切であることと同様に、かかりつけの歯科医も持っておくとよいでしょう。

「こどもの様子がおかしい」と思ったときは、日本小児科学会が運営する「こどもの救急(ONLINEQQ)」も参考にしてみてください。

【先生方の記事が本になりました】

2005年弘前大学医学部を卒業後、様々な医療機関にて救急医として研鑽を積んだのち、東京都立小児総合医療センター救命救急科に着任。日本で数少ない、小児と救急両方のスペシャリストである小児救急医として、「小児救急は未来を救う救急」をモットーに小児救急の普及や若手育成に尽力している。また、社会のセーフティネットとしてERを機能させるべく、日本のERの多施設共同研究のネットワークを立ち上げるなど、専門を超えたハイブリッドな活動を行う。

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