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インタビュー

子どもの骨折に対する病院での処置と帰宅後の処置

子どもの骨折に対する病院での処置と帰宅後の処置
萩原 佑亮 先生

東京都立小児総合医療センター 救命救急科

萩原 佑亮 先生

子どもの骨折は、大人の骨折と少し異なることを記事5『子どもの骨折における受診のポイントと応急処置』でご説明しました。今回は、子どもが骨折したときに行われる病院での処置と帰宅後の処置について、東京都立小児総合医療センター救命集中治療部救命救急科の萩原佑亮先生にお伺いしました。

骨折の治療は大きく分けると、「整形外科的手術をするか、しないか」です。多くの場合、子どもの骨折は手術をせず、添え木で固定をすることで治ります。手術をしない場合(添え木で固定をする場合)は自然に骨がつくのを待ちます。

しかし、骨が付いても骨が正しい位置になければならないため、まず正しい位置に骨を戻す(整復といいます)必要があります。幼い子どもはこれから骨が伸びる段階であるため、ある程度の骨の角度のズレは、自然に修正されていきます。つまり同じ骨折でも、年齢によって整復が必要であるかの選択が異なるのです。

許容できる範囲のずれであれば骨は自然に矯正されてくるため、患部を動かさないように添え木やギブスを巻いて固定します。固定期間は、通常1ヶ月から1ヶ月半ほどです。経過中に骨がずれてくることもあるため、必要に応じてレントゲン撮影を行い、場合によっては後日整形外科的な手術で内側から固定することもあります。

骨折初期は骨折した周辺部分が腫れるため、その部分の圧を逃がす必要があります。ギブスなどで全体を完全にぐるぐる巻きにしてしまうと圧が逃げられない可能性もあるため、整形外科専門医以外は直接ギブスを巻かず、多くは添え木による固定を行います。これでも十分に固定できるため問題はありません。

自宅では患部を安静にすること、かつ冷やすことを指導します。また、患部があまりにも腫れるようであれば、子どもが横になっているときに枕などを用いて患部を高い位置に置く(例えば足であれば、枕の上に足を置いて持ち上げる)と、むくみが少し減って楽になります。

このように患部の安静と冷却をしっかり行うと、痛みが減り、腫れも予防されて早く良くなるといわれています。

また、手足などを骨折して患部を固定する場合は、末端の指先の色が悪くなったり、指先が動きづらくなったりしていないかを確認しましょう。骨折は必ず内出血を伴うため、その腫れによって末端への血液の流れに障害が出る可能性があります(コンパートメント症候群といいます)。この場合は、固定を緩めます。

子どもが高いところにのぼっているときは注意をして目を向けましょう。幼い子どもが階段を上り下りしたり、高いところで遊んだりしていれば、目を離した際に転落する可能性があります。

ただ、子どもの場合、親御さんが目を離していなかったとしても、骨折するときはしてしまうかもしれません。その場合は、子どものためにも親御さんが冷静になり、しっかりと対処しましょう。

「こどもの様子がおかしい」と思ったときは、日本小児科学会が運営する「こどもの救急(ONLINEQQ)」も参考にしてみてください。

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