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インタビュー

公開日 : 2017 年 05 月 01 日
更新日 : 2017 年 05 月 17 日

マンモグラフィで乳がんの判別が難しい高濃度乳房 その特徴や病気のリスクについて正しく理解する

静岡県立静岡がんセンター 生理検査科・乳腺画像診断科
植松 孝悦先生

近年、乳がんの判別が難しい高濃度乳房が話題になっています。高濃度乳房では、なぜ乳がんの診断が困難なのでしょうか。静岡県立静岡がんセンター 生理検査科・乳腺画像診断科の植松孝悦先生にお話を伺いました。

高濃度乳房を知る前に ~乳房の基礎知識~

乳房の構造とは

乳房の構造

乳房は主に乳腺実質脂肪組織から成り立っています。

乳房の土台を作っているのは乳腺実質で、乳汁を作る乳腺(小葉)と、乳汁を乳頭に運ぶ管(乳管)から形成されます。その周りを囲むように覆っている部分が脂肪組織です。乳房は、主にこの2つの組織によって構成されています。

高濃度乳房とは?

乳腺実質の割合が多い乳房

高濃度乳房とは、乳腺実質の割合が多い乳房のことです。乳腺実質内に混在する脂肪の割合が40~50%程度以下を目安にして判断します。

乳房にX線を照射すると、乳腺実質は白く、脂肪組織は黒く写し出されます。高濃度乳房の患者さんでは、乳腺の割合が多いため、乳房の大部分が白く、そして非常に強く(濃く)写ります。

高濃度乳房のレントゲン画像

マンモグラフィ画像で見る「脂肪性乳房」と「高濃度乳房」の違い

マンモグラフィで撮影されたX線画像の乳房は、乳腺実質と脂肪組織の比率から下記の4つのタイプに分類されます。

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①極めて高濃度乳房

②不均一高濃度乳房

③乳腺散在乳房

④脂肪性乳房

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このうち、①極めて高濃度乳房と、②不均一高濃度乳房の2つのタイプが高濃度乳房と呼ばれています。

乳房の構成

 

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静岡県立静岡がんセンター 生理検査科・乳腺画像診断科

植松 孝悦先生

1992年、新潟大学医学部卒業。2001年まで同大附属病院、新潟県立がんセンター新潟病院などで勤務する。2002年から静岡がんセンターに勤務し、現在は生理検査科・乳腺画像診断科の部長を務める。乳腺画像診断科では、当院乳腺外来の1つを担当して乳房画像診断および乳房のインターベンション(画像誘導下針生検など)を施行するとともに乳腺外来の新患も担当している。早期かつ正確に乳がんの診断し、速やかな乳がんの治療に導くことが科の基本方針である。当科では年間600件数超の乳房針生検、吸引式乳房組織生検などの乳房画像誘導下生検は乳房画像診断を専門とする日本放射線学会放射線診断専門医および日本乳癌学会専門医の資格を有する乳房放射線診断医が責任をもって全て担当して施行している。このような乳腺診療方式は乳がん診療の最先端であるアメリカと同様であり、わが国では当院だけの取り組みである。このように画像専門の放射線診断専門医師が乳房のインターベンションを施行するで迅速かつ正確な診断を患者さんに提供することが可能となることからこうした取り組みを行い、よりよい診療体制づくりに努めている。

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