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ニュース

公開日 : 2017 年 12 月 15 日
更新日 : 2017 年 12 月 19 日

JAMSNET(ジャムズネット)立ち上げの背景

9.11発生時、在外邦人の間に広がった意識

9・11
アメリカ同時多発テロ事件発生時の状況 写真提供:仲本光一先生

仲本先生:邦人医療支援ネットワーク・JAMSNETは、私がニューヨーク日本国総領事館に勤務していた2005年に創設された組織です。9.11同時多発テロ事件の際には、日本語による情報発信があまりにも少なく、「“あのニューヨークでさえ”日本人がマイノリティ(災害弱者)となってしまうのだ」という意識が、在外邦人の間に広まりました。また、事件当時は日本国総領事館ビル入り口が閉鎖となり、公的機関として邦人支援の対応に遅れが生じたことも問題となりました。

横倉先生:緊急時に同じ日本人同士が助け合えるネットワークや、迅速に対応できる組織の必要性に改めて気付かされますね。

仲本先生:2011年の3.11東日本大震災の際には、ニューヨークをはじめとする米国在住邦人の方々から、東北に支援をしたいという声があがりました。9.11の際に米国在住邦人の方が目の当たりにした出来事を受けて作られた組織という背景もあり、アメリカから日本への震災支援のつなぎ役も、JAMSNETが担当しました。

古閑先生:グローバル化が進み、海外で活動・生活される日本人は著しく増えています。日本は災害に見舞われることも少なくはない国ですから、今後は在外邦人の方が、日本で被災された方や地域を支援するという機会も増えるかもしれません。仮に今後国内で何かが起こったとき、これまでの活動により蓄積されたノウハウを活かして、JAMSNETにできることも多々あると考えています。

進む国際化-海外で活躍する医療従事者や教育関係者同士の連携

仲本先生:今、JAMSNET (NY/ニューヨーク)は150名ほどの会員を持つ組織となりました。ニューヨークにつづき、帰国者を中心としたJAMSNET東京、さらにはJAMSNETアジア、カナダなどが立ち上がり、お互いがメールでつながり合っています。医師や看護師、心理士や教育関係者など、多職種の方が会員として連携し、転勤時や事故の発生時などにその土地の医療情報を提供し合っています。また、定期的に講演会や勉強会などの啓蒙活動も行っています。

横倉先生

横倉先生:JAMSNETの関連団体には、米国日本人医師会がありますね。そこの団体の医師の方々と本会の役員がニューヨークで交流し、日本にもおみえになったことがあります。日本医師会は、2012年に卒後10年以内の若手医師を中心とした「日本医師会ジュニアドクターズネットワーク(JMA-JDN:世界医師会JDNの日本のカウンターパート)」を設置しました。今、こうしたグループの若い先生同士が定期的に交流し、国際的な活動を展開しています。

世界の医療制度をヒントに、オールジャパンで日本の医療制度改革を!

古閑先生

古閑先生:2017年11月24日から3日間、日本熱帯医学会、日本国際保険医療学術大会、日本渡航医学会による三大会合同のグローバルヘルス大会2017が開催されます。この最終日である11月26日(日曜日)に、各地のJAMSNETのコアメンバーが一堂に会し、第3回となるジャムズネットワールドの講演会を行います。

仲本先生:講演会のテーマは、「世界の医療制度 その光と影 邦人の視点から」としました。当日はJAMSNET(NY)やJAMSNET東京、カナダ、タイ、シンガポール、ドイツのコアメンバーが、それぞれの地域の医療制度のよいところと課題点を紹介します。世界各国の医療制度の特徴を知り、ぜひ今後の日本の医療制度改革のヒントにしていただけたらと願っています。

横倉先生:日本の医療制度は、今まさに変革の時期を迎えています。世界の医療制度を知り、オールジャパンで手を携えながら前進していきたいですね。ぜひ、日本医師会としても応援させてください。

JAMSNET
左から日本医師会会長・世界医師会会長の横倉義武先生、外務省診療所所長・ジャムズネット東京理事の仲本光一先生、ジャムズネット東京理事長の古閑比斗志先生、メディカルノート代表・井上祥

グローバルヘルス大会2017ならびに第3回ジャムズネットワールド講演会は、盛況のうちに無事終了致しました。