いたいいたいびょう

イタイイタイ病

最終更新日
2017年04月25日
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2017/04/25
掲載しました。

概要

イタイイタイ病とは、富山県神通川流域に発生した公害病を指します。大正から昭和にかけて多くの患者さんが発生し、1968年に公害病として指定されました。熊本県水俣湾流域で発生した水俣病、新潟水俣病、四日市喘息と並び、四大公害病の一種です。

イタイイタイ病を発症すると、腎臓の障害から骨が非常にもろくなり、軽微な外力でも骨折をきたすために全身の激しい痛みを訴え、そのうち寝たきりとなります。

 

原因

イタイイタイ病は、慢性カドミウム中毒を原因として発症します。富山県神通川の上流には、神岡鉱山と呼ばれる鉱山が存在し亜鉛や鉛を多く産出しており、その産生過程において、カドミウムを含む鉱石が神通川へと流出していました。

当時は公害に対しての認識も薄く、カドミウムが処理されることなく川へと流入し、農業用水や生活用水として使用されていました。カドミウムを多く含む水を慢性的に摂取すると、腎臓や骨に障害が生じます。

カドミウムの蓄積に加えて、出産や栄養失調などが重なることでイタイイタイ病が発症すると考えられています。特に35歳以上の女性に発症することが多いです。

症状

腎臓に障害が起き、初期には多尿・口渇などを訴える人もいます。腎障害のため、骨を造るために必要な栄養素が流出し、骨が非常にもろくなることで、軽微な外力でも骨折をきたします。腰や肩、腕などが容易に骨折するため、全身が激しく痛むようになります。痛みのために動けなくなり、寝たきりになります。最終的には食事をとることもできなくなり、衰弱のため死亡します。

検査・治療

イタイイタイ病は公害病の一種であり、認定を受けることで救済処置を受けることができます。認定を受けるためには、カドミウムに対する暴露歴を確認することが求められます。また、臓器障害を評価するために、

  • 尿検査:腎臓のなかでも近位尿細管に障害があることを示す指標であるβ2ミクログロブリンを測定します。
  • レントゲン写真:骨粗しょう症を始めとする骨障害を評価します。
  • 血液検査

などが行われます。

 

治療

イタイイタイ病は、カドミウムに対する慢性中毒を原因として発症します。そのため、カドミウムを摂取しないようにすることが病気の発症予防になります。

同時に、カドミウムの排出を促進するキレート剤を投与します。また、腎機能障害に対しては、腎保護作用を期待した点滴、骨軟化症に対してはビタミンD製剤の投与、尿酸による関節痛に対しては鎮痛薬および尿酸排泄促進剤の投与、腎障害が原因で起こる貧血に対してはエリスロポエチンという血球産生促進剤などの対症療法を行います。

 

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