症状
ウイルス性出血熱は、発熱、頭痛、出血症状など多様な症状を引き起こします。各疾患の特徴的な症状は以下の通りです。
エボラ出血熱
初期症状として発熱、頭痛、喉の痛み、脱力感が現れ、その後に発疹や消化器症状(嘔吐、下痢)が続きます。重症化すると、意識障害や全身の出血症状(口から血を吐く吐血、肛門から血が出る下血など)が発生することがあります。発症後2〜3日で急激に悪化し、重篤化のリスクが高い病気です。
マールブルグ病
初期症状は発熱、頭痛、喉の痛み、筋肉痛、発疹などです。進行すると激しい嘔吐や水様性下痢、特徴的な赤く盛り上がった発疹が現れることがあります。重症例では神経症状、出血症状、ショック状態*に至ることもあります。
ラッサ熱
発熱、頭痛、喉の痛みなどの初期症状から始まります。症状が悪化すると、顔のむくみ、消化管や口、鼻からの出血症状が生じます。耳の聞こえが悪くなる難聴や手足の震えなどの症状が現れることもあります。
クリミア・コンゴ熱
発熱、頭痛に加え、関節痛、腰痛、筋肉痛などさまざまな症状が現れます。重症化すると、皮膚上で細かい点にみえる点状出血、胃や腸などから出血する消化管出血などの出血症状が生じることがあります。
南米出血熱
初期症状として発熱、悪寒、筋肉痛が現れ、その後衰弱、嘔吐、めまいなどが続きます。重症例では高熱、出血症状、ショック状態*に陥ることがあります。特徴的な症状として歯ぐきからの出血があり、進行すると粘膜や皮下の出血に発展します。神経症状として舌や手の震え、昏睡、けいれんがみられることもあります。
*ショック状態:血圧が著しく低下し、全身の臓器や組織に十分な血液が届かなくなる状態のこと。
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