症状
ガラクトース血症はタイプによって症状が異なり、ガラクトース血症Ⅰ型(ガラクトース-1-リン酸ウリジルトランスフェラーゼ欠損症)がもっとも重篤な臨床経過をたどります。経口哺乳を開始してから、不機嫌、哺乳力の低下、体重減少、嘔吐・下痢、などの症状が出現します。進行性の肝機能障害を呈し、黄疸(皮膚などが黄色くなる)や凝固機能(血液を固める機能)の異常を伴うようになります。また、ガラクトース高値により大腸菌発育が促進されるため、敗血症や髄膜炎などの重篤な感染症を併発することがあります。
ガラクトース血症のそのほかの2つのタイプは、それほど重篤な経過を辿ることは多くはありません。Ⅱ型では白内障を生じ、Ⅲ型では臨床的に問題となる明らかな症状を呈することはほとんどありません。
ガラクトース血症は、日本では新生児マススクリーニングの対象疾患となっており、早期の段階から治療が行われます。しかし、特にガラクトース血症Ⅰ型では、発達障害や運動失調などの神経症状が残存することもありえます。また、女児では80~90%で卵巣機能不全が認められるとも報告されています。
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