治療
クッシング症候群の治療は、基本的に腫瘍の摘出です。コルチゾール産生副腎腺腫や副腎がんの場合には副腎腫瘍摘出術が行われます。
クッシング病の下垂体腺腫に対しては“経蝶形骨洞的下垂体腺腫摘出術”と呼ばれる術式で、鼻の穴から内視鏡や顕微鏡を使い、蝶形骨洞と呼ばれる副鼻腔を経て腫瘍を摘出します。いずれの場合にも、周術期そして術後にもステロイドの補充が必要になります。
異所性ACTH産生腫瘍に対しては、その原因となる腫瘍に対する治療が行われます。原因の腫瘍が摘出しきれない場合には薬物療法が行われます。薬物療法には、副腎におけるコルチゾールを合成する酵素を抑える薬や、副腎そのものを傷害する薬、クッシング病の場合には下垂体腫瘍の機能を直接抑える薬などが使われます。いずれにしてもコルチゾールレベルを正常にすることが、症状や予後を改善することにつながります。
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クッシング症候群について
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