原因
コルチゾールの分泌調整
副腎からのコルチゾールの分泌は厳密な調整がなされています。
脳の視床下部と呼ばれる部分から放出される“CRH(副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン)”は、脳の下垂体と呼ばれる部位から放出される“ACTH(副腎皮質刺激ホルモン)”の放出を促進し、ACTHが副腎からのコルチゾールの分泌を促進します。一方でコルチゾールの分泌が過剰になると、CRHの分泌が抑制され、結果的にコルチゾールの分泌が抑制されます(ネガティブフィードバック)。
こうした一連のホルモン分泌調節機構により、コルチゾールの分泌は一定量に保たれつつも、ストレスなど必要なときには適切に調節されています。しかし、何らかの原因によりコルチゾールの分泌が過剰になるとクッシング症候群をきたします。
クッシング症候群の原因
クッシング症候群の中でもっとも多い原因は、副腎皮質腺腫と呼ばれる、腎臓の上にある副腎という臓器の良性腫瘍です。
この副腎腺腫がコルチゾールを過剰に分泌し続けることによって血中のコルチゾール濃度が上昇し、クッシング症候群をきたします。このときには副腎が自律的にコルチゾールを分泌しているため、ネガティブフィードバックによる分泌抑制が起こりません。
このほかに、副腎がんも原因になることがあります。副腎以外の原因としてはACTH産生下垂体腺腫や異所性ACTH産生腫瘍があります。ACTH産生下垂体腺腫ではACTHが過剰に分泌され、それによりコルチゾールが過剰分泌されてしまいます。これをクッシング病といい、クッシング症候群の原因の1つです。
さらに、一部の肺がん(肺小細胞がん)や膵臓がんなどが異所性にACTHを産生・分泌してしまうことがあり、この場合も同様にクッシング症候群を引き起こします。
実績のある医師
周辺でクッシング症候群の実績がある医師
国立国際医療センター 糖尿病内分泌代謝科診療科長、第二内分泌代謝科医長、内分泌・副腎腫瘍センター長
内科、血液内科、リウマチ科、外科、心療内科、精神科、神経内科、脳神経外科、呼吸器内科、呼吸器外科、腎臓内科、心臓血管外科、小児科、小児外科、整形外科、形成外科、皮膚科、泌尿器科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科、放射線科、歯科、歯科口腔外科、麻酔科、乳腺外科、乳腺腫瘍内科、膠原病科
東京都新宿区戸山1丁目21-1
都営大江戸線「若松河田」河田口 徒歩5分、東京メトロ東西線「早稲田」2番出口 徒歩15分
医師の方へ
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