症状
サルコイドーシスを発病しても約3~4割の人には自覚症状がなく、健康診断によって見つかります。症状がある場合には、眼の症状をきっかけに発見されることが多く、皮膚症状、胸部症状なども時々見られ、病変の部位によって症状が異なります。また、病変の部位にかかわらず、発熱や体のだるさ、痛みなどの全身症状が現れる場合もあります。
肺サルコイドーシス
肺に肉芽腫ができた場合、咳や胸痛、息切れなどの胸部症状が見られることもあります。
眼サルコイドーシス
眼サルコイドーシスでは、ほとんどが眼のぶどう膜に炎症が生じます(ぶどう膜炎)。これによって、霧視(視界が霧がかったようにかすむ)、羞明(まぶしく見える)、飛蚊(視界に蚊のような浮遊物が見える)、視力の低下などの症状が現れます。
皮膚サルコイドーシス
皮膚サルコイドーシスでは皮膚症状が見られます。顔や手足、背中、お腹、お尻の皮膚に症状が現れることが多く、皮膚症状の中でもっとも多いのが痛みやかゆみを伴わない紅斑(赤い斑点)です。皮疹ができたり、皮下にコリコリとしたコブが触れたりする場合もあります。
心臓サルコイドーシス
心臓に肉芽腫が発生した場合には不整脈を起こすことがあります。重症になると動悸や息切れ、心不全が生じ、命に関わる場合もあります。サルコイドーシスの死因のうち、日本では半数以上が心臓病変によるものとされています。
神経サルコイドーシス
神経サルコイドーシスでは、肉芽腫が発生する神経によってさまざまな神経症状が現れます。たとえば顔面神経に発生した場合には、顔面神経麻痺が起こることがあります。手足のしびれ、体の痛み、多尿なども見られます。
そのほか
筋肉サルコイドーシスはふくらはぎの筋肉に発生することが多く、ほとんどは筋肉に腫瘤(コブ)が見られます。骨では手や足の指に痛みを伴うことが多いといわれています。そのほか、肝臓や脾臓、胃などに発生する場合もありますが、このような臓器においては無症状であることがほとんどです。
医師の方へ
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