ばっどきありしょうこうぐん

バッド・キアリ症候群

肝臓

目次

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概要

バッド・キアリ症候群とは、肝臓の肝静脈や下大静脈という血管が狭窄(きょうさく)もしくは閉塞(へいそく)して肝臓に不具合が生じる病気で、指定難病のひとつです。

日本では、無症状に発症して徐々に進行する慢性型の患者さんが多く、腹水(ふくすい)静脈瘤(じょうみゃくりゅう)などの症状がしだいに現れることが特徴です。

2004年の年間受療患者数の推定値は190人~360人とされています(2005年全国疫学調査より)。

原因

バッド・キアリ症候群の原因は、多くの症例で明らかになっていません。日本やアジアに多い慢性型(ゆっくり進行するタイプ)の患者さんには、がんや、生まれつきの血管の形成異常がみられる方が多く、それらが発症に関与すると推測されています。

欧米に多い急性型(急激に発症するタイプ)の患者さんには、血液の病気、経口避妊薬(ピル)の使用、腹腔内感染などがみられる方が多く、それらが発症に関与すると推測されています。

症状

肝臓の血管が狭窄もしくは閉塞することによって現れる複数の症状を総称してバッド・キアリ症候群といいます。発症形式や病型は人により異なるため、実際に現れる症状には個人差があります。日本において、病型を問わず多くの方にみられる症状は、腹水、肝機能の異常、浮腫(ふしゅ)などです。病気が進行していくにしたがって、吐血・下血、黄疸(おうだん)、倦怠感、意識障害などが起こることがあります。

検査・診断

バッド・キアリ症候群は、血液検査、肝機能検査、内視鏡検査(胃カメラ)、画像検査(CT、MRI、エコー)、肝生検(肝臓の状態をみること)などから総合的に診断がつけられます。

画像検査では、実際に血管が詰まっていることを証明します。

肝生検では、肝臓の細胞がうっ血しているかどうかを調べます。これらの検査により診断がつけられたら、内視鏡検査を行って静脈瘤の有無を調べることも大切です。

治療

バッド・キアリ症候群の治療は、病型や症状に応じて検討されます。血管の詰まりに対しては、カテーテル治療による開通術や拡張術、金属製の器具を挿入するステント留置術、別の血管同士をつなげるシャント手術などが選択されます。静脈瘤の出血に対しては、止血などの処置が行われます。症状を和らげる治療としては、腹水を排出させる利尿剤、血管の詰まりに対する予防薬などの使用が検討されます。

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