症状
ミオクロニー欠神発作
主に肩や上腕を中心とした上肢が、1秒間に3回ほどリズムを刻むように段階的に持ち上がっていきます。このとき、意識はくもった状態になり、周囲の人の呼びかけにも反応をみせなくなります。発作は突然に始まり、10秒~60秒ほど持続した後、突然に終了します。発作が終わると意識状態はただちに戻り、発作開始前と同じように活動や会話をするようになります。ミオクロニー欠神発作は1日に数回、多い場合は1日に数十回起こります。
発作が多い日の注意点
ミオクロニー欠神発作は、下肢(下半身)の症状もあるものの、転倒などのリスクは比較的少ないという傾向があります。しかしながら、発作が多い日や体調に異変がみられる日は、外出や階段昇降、入浴など、事故につながりかねない行為には注意を払う必要があります。
精神発達遅滞
軽度から重度の知的な障害を伴うことがあります。ミオクロニー欠神てんかんを発症する前から精神発達遅滞がみられる例と、発症後に発作を繰り返すことで歳月を経て現れる例があります。
発達障害・行動障害
ミオクロニー欠神てんかんだけでなく、小児てんかん全般に伴いやすい合併症です。病気そのものに合併する例のほかに、抗てんかん薬の副作用として集中力の低下などが起こる例もあります。
全身けいれん
強直間代発作など、全身けいれんを伴うことがあります。また、発症から数年はミオクロニー欠神発作が主な症状であったものの、成長に従い発作の表現が変容し、全身けいれんなど、別の形の発作が主となることもあります。
このほか、複数の異なるてんかん発作が起こるレノックス・ガストー症候群*様になることもあります。
*レノックス・ガストー症候群とは、先天的な脳の異常や外傷などにより、多様なてんかん発作が現れるてんかんのことです。
症状の有無による分類
ミオクロニー欠神てんかんは、ミオクロニー欠神発作が主な症状となる特発性グループと、発作以外の症状も伴う症候性グループに分けられます。精神発達遅滞や全身けいれんなどの症状は、特に症候性グループに多くみられます。
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