治療
メニエール病は大きく分けて次の三つの治療が重症度や患者の希望などによって行われます。
薬物療法
メニエール病に対する薬物療法では、めまい発作を抑える薬と内リンパ水腫自体を改善する薬が使用されます。
めまいを抑える薬として炭酸水素ナトリウムなどをはじめとした抗めまい薬が代表的ですが、そのほかにも吐き気止め、自律神経調節薬などめまいに伴う症状を改善するための薬が用いられます。
一方、内リンパ水腫を改善するためには利尿剤やステロイド薬が有効とされています。
鼓室内注入術
鼓膜に穴をあけ、鼓膜の内部に薬剤を直接注入する治療法です。メニエール病ではゲンタマイシンなどの抗菌薬の一種が用いられています。
手術
薬物療法や鼓室内注入術を行っても症状が改善せず進行していく場合には、手術を行うことも少なくありません。
さまざまな手術方法がありますが、聴力がある場合は内耳のリンパがたまる部位を切開する“内リンパ嚢開放術”などが行われます。一方、すでに聴力が著しく低下し今後も回復が望めない場合には、症状の原因となる内耳の構造を破壊する“内耳破壊術”が行われることがあります。
メニエール病はストレスや疲れが発症や再発の引き金になることがあります。そのため、メニエール病を予防するには、ストレスを解消する方法を見つけて十分な休養を取るなど、日頃からストレスや疲れがたまりにくい生活を送ることが大切です。
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