めまいの原因となる病気は色々考えられますが、めまいの原因を大きく2つに分けると、耳から生じるめまい・脳から生じるめまいに分けることができます。その他には首から生じるめまい、高齢の方のめまいなどもあります。まためまいを持つ患者さんの4分の1程度は、原因の分からないめまいであるとされています。ここではめまいの原因となる病気の特徴を、新潟大学耳鼻咽喉科学教授、堀井新先生にお話し頂きました。
※ただし、「めまいとは 注意すべき危険なめまいは?」でも書いたように、失神もめまいと表現されるときがあります。失神のときには特に心臓の病気に注意しなくてはなりません。失神の原因についてはリンクをご参照ください(「失神とは―初めての失神は要注意!」)。
頭を動かすときに回転性のめまいが起こります。安静時には起きず、頭を動かさなければ多くの場合数十秒以内に自然におさまります。耳石(じせき)(耳の奥にある体のバランスを取るのが主たる役割の石)がはがれることが主な原因で、内耳の障害なども原因となります。内耳の障害から関連して耳石がはがれることもあるからです。このめまいは中高年以降の女性に多いです。
良性発作性頭位めまい症(BPPV)とはどんな病気?詳しくはこちらから
耳の不快な症状とともに、強い回転性めまいを急激に生じます。耳の症状は耳鳴り・難聴・耳の閉塞感などが起こり、めまいは数分、長いときには数時間続くこともあります。めまいがおさまると耳の症状もおさまります。これは内耳の内リンパ水腫というものが原因と考えられています。この病名は有名ですがめまいの原因としては少なく、30代〜40代の女性に多く起こります。
まず風邪に罹患します。そしてその風邪に罹患してから1~2週間経過したところで、回転性のめまいから症状が始まります。とても激しいめまいが起きますが、2~3週間ほどで自然に軽快します。前庭神経炎の原因はまだはっきりとは分かっていませんが、ウイルスやアレルギー反応が関係していると考えられています。
聴神経の炎症などが原因で突然の難聴が起こります。回転性めまいを伴うこともありますが難聴の方が特徴的であり、めまいの症状は軽いです。
聴神経に腫瘍ができることにより、回転性めまいが起きます。難聴を伴うこともあります。めまいの程度はさまざまですが、軽いことも多いです。また多くの腫瘍は良性ですが、腫瘍が大きくなり小脳や脳神経を圧迫するとさまざまな症状が現れます。
脳血管障害とは脳梗塞・脳出血・くも膜下出血などの総称です。脳血管障害、特に小脳出血や小脳梗塞によって回転性あるいは浮動性・動揺性のめまいが起こります。ただし脳血管障害によるめまいは、障害される部位によっては浮動性・動揺性のめまいであるとは限りません。
また強い頭痛や手足の麻痺を伴うこともあります。脳血管障害の一つですが、椎骨脳底動脈解離や椎骨脳底動脈循環不全症などが原因となることもあります。
脳血管障害によるめまいは記事1でも述べたように非常に危険なめまいです。緊急の治療が必要になるため、すぐに医療機関を受診するべきです。
脳腫瘍は発生する部位次第で、さまざまな症状を引き起こします。(脳血管障害と同様です)先述したように聴神経腫瘍では回転性めまいになることもありますし、小脳に発生したときには浮動性・動揺性のめまいになることもあります。
筋緊張性頭痛や頚椎椎間板ヘルニアなど、頸が原因となってめまいが引き起こされることもあります。
高齢の方はめまいをよく起こします。その原因は、実ははっきりしていません。数々の精密検査を行っても、原因がわからないことも多々ありますが、主に以下のような理由が考えられます。
生活習慣病(高血圧・糖尿病・脂質異常症)をいくつか持っていることが多く、それによりたくさんの薬を飲んでいることがあります。
年齢を重ねると自律神経の調節機能が落ちます。それにより血圧などの調節が悪くなり、めまいを起こしやすくなると考えられます。
内耳や前庭神経などの神経系が衰えるとともに、平衡感覚の処理が悪くなり、めまいを起こしやすくなると考えられます。
薬の影響でめまいが引き起こされることもあります。薬剤性の内耳障害といい、ストレプトマイシン・シスプラチンなどの薬が有名です。
また統計をとると、めまいの患者さんの4分の1は、原因がわからないめまいであるといわれています。画像検査や精密検査を行っても診断がつきません。このようなめまいは脳血管障害もなく脳腫瘍などもないので、基本的には安全なめまいです。しかし患者さんの生活はめまいにより大きく損なわれることもあります。このようなめまいとどうつきあっていくのか、現在さまざまな研究がされています。
新潟大学大学院医歯学総合研究科 耳鼻咽喉科・頭頸部外科学分野 教授
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良性発作性頭位めまい症とセカンドオピニオンについて
何年も前から時々目眩を起こしており、5年程前に病院で検査したところ上記の病名と診断されました。今月上旬にも目眩を起こし、病院にかかり3日程で症状が治まりましたが、昨日からまた症状が出てきました。 特に朝起き上がるときにグルグルするような目眩と、それによる吐き気があります。常時、ひどい肩凝りと首の凝りがあり、それのために目眩が起こる場合もあるのでしょうか? インターネットで整骨院でも目眩の症状を診られるとの内容が出てくるのですが、セカンドオピニオンとして、病院ではなく、整骨院に伺うのは大丈夫なのでしょうか? よろしくお願い致します。
耳の圧迫感
嘔吐と胃痛で、救急車で搬送さらた。緊急胃カメラ受けるが異常なし。もともと過敏性腸症候群、逆流性食道炎と言われて治療したことあり、薬を貰ってかえる。動くとフラフラしていたが、ホテルに戻る。 翌日、嘔吐ないものも起きあがるとグラグラして、エレベーター乗ったりすると気持ち悪くなり、ホテル宿泊中、食べれなくなり動けず、病院受診。緊急入院となった。頭位めまい症と言われ、地元で体調悪ければ受診するよう言われ紹介状を貰いました。地元に運転して帰る日に、めまい用の薬を貰いましたが、無理して飲む必要ないとのことで飲んでいません。 入院中は、30度超えると頭がグラグラして、寝たままご飯食べてました。8階の病棟に入院していましたが、エレベーターにのると気持ち悪くて仕方ありませんでした。 退院して、めまいみたいな感じは、ありますが運転は、少しなら可能です。 天気が良いと体調は良いのですが、雨や小雨になると耳の奥で違和感がしたり、音が大きく聞こえるような気がします。圧迫感もします。 良く考えてみると、1月ころより散歩を始めた1日1時間歩くようになり、良く眠れるようになりました。ご飯も3食美味しく食べています。2月の体重が70kgで先月60kgと痩せているので、もしかしたら、めまいの原因かもしれません。 運動して健康体だと思っていましたが、体に負担になっていたのでしょうか。 紹介状があるので、受診を考えていますが、耳鼻科受診で良いのでしょうか。治療法はあるのでしょうか。 よろしくお願いいたします。 また何を先生に伝えたら、わかりやすく説明出来るか教えて貰いたいです。
頭痛、めまい
前からめまいがあったそうなんですが、 その時には、脳の異常も無く三半規管が悪いと分かりましたが、 不整脈もあり、高血圧でもあるので、 ここ最近そのめまいが頻繁になるようになったそうで、座ったときや立ったときや頭を下に向けた時から上に上げたときなどに、めまいがおこるそうです。 どんな症状が見られますでしょうか? どこの受診を受ければいいですか?
朝起きると目が回ります
以前もあったのですが、朝起きると目が回ります。トイレに座ろうとして横に倒れた事もあり不安なのですが、1週間から2週間すると症状がなくなります。 今は1週間目で少し収まりつつありますが、めまいを抑える薬はあるのでしょうか
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