かんぴしょう

乾皮症

別名
乾燥肌,皮脂欠乏症,皮脂減少性皮膚炎
最終更新日
2018年07月02日
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2018/07/02
掲載しました。

概要

乾皮症とは、皮膚の脂分が減少してしまうことから皮膚の水分が失われてしまい、乾燥を起こす状態を指します。一般的には、乾燥肌と呼ばれるような皮膚の状態をいいます。

季節に応じてよくなったり悪くなったりする傾向があり、空気の乾燥する秋口から冬にかけて悪化し、夏には改善するといった特徴があります。

皮膚の湿潤環境を保つための基本的な外用療法で対処できることが多いですが、なかには皮膚に炎症を起こしてしまうこともあります。皮膚の症状を悪化させないためにも、適切なスキンケアを行うことが重要です。

原因

皮膚の潤いは、皮脂・天然保湿因子・角質細胞間脂質といった3つの要素で保たれています。

  • 皮脂:皮膚の表面をコーティングする働きがあり、水分の蒸発を防ぐことで皮膚の湿潤を保っています。
  • 天然保湿因子:皮膚の角質層に存在する物質であり、水分をひきつけて角質層に保つ働きがあります。
  • 角質細胞間脂質:脂の一種であり、角質の間を埋めるように存在することで水分の蒸発を防ぎます。

水分保持に重要な因子は、年齢と共に徐々に失われることになり、乾皮症の発症につながります。つまり、年齢は乾皮症が生じやすくなる大きな原因のひとつになります。

そのほか、天候の変化も乾皮症の発症に深く関与しています。冬には空気が乾燥しやすく皮膚の乾燥が助長されることになります。

また、エアコンや暖炉などの環境も空気が乾燥しやすくなるため、同様に乾皮症の原因になります。

そのほか、長時間暖かいシャワーを浴びたりお風呂やプールに入ったりすることでも皮脂が失われます。さらに、石けんを使って皮膚を必要以上にこすると、水分を保持するのに重要な成分が物理的に洗い流されることになります。

症状

皮膚が乾燥して肌がかさかさした状態になります。全身各所で乾燥が起こる可能性がありますが、特に乾燥を示しやすい好発部位は上肢や下肢、背中などです。

乾皮症では皮膚の乾燥症状に加えて、見た目にもカサカサとした状態になり、かゆみを伴うこともあります。皮膚をかくことで粉が吹いたような状態になります。

さらに、皮膚の色調変化も伴うことがあり、灰色やクスミかかった色、紅斑(こうはん)(赤い皮膚症状)がみられることもあります。

乾皮症を放置すると皮膚炎を生じることがあります。皮膚炎を発症するとかゆみや赤みがさらに悪化し、浸出液(しんしゅつえき)痂皮(かひ)(かさぶた)形成、掻破(そうは)による出血を合併することもあります。

検査・診断

乾皮症の診断は、基本的には詳細な問診と身体所見をもとにしてなされます。問診を通していつ頃から発症しているのか、増悪因子があるのか、季節的な変化があるかどうかを確認します。また身体診察では、乾皮症に特徴的な乾燥肌の状態に加えて皮膚炎の有無を評価することになります。

また、乾皮症で生じる皮膚症状は、何かしらの基礎疾患をもとにして発症していることもあります。具体的には甲状腺機能低下症を原因として皮膚の乾燥が起こることや薬剤によっておこることもあるため、皮膚以外の症状から乾皮症が疑われるときには、血液検査を通して甲状腺機能の確認をすることもあります。

治療

基本的には保湿の徹底と水分保持成分を喪失する行動を避けることによってなされます。

保湿については医薬品および薬局で購入できる保湿剤(尿素が入っているものなど)を使用します。保湿剤のタイプもクリームやローションなど、さまざまな剤型のものがあります。入浴後すぐに塗布するのが効果的といわれています。

乾皮症が悪化して皮膚炎が生じてくると、保湿剤のみでは対応できなくなることもあり、ステロイド軟膏が使用されることもあります。いずれにせよ、どのタイプの薬がもっとも合っているのか、医師に相談しながら適宜決定することが重要といえます。

注意すること

原因の項目で記載した通り、水分保持成分は物理的な刺激によって失われることがあります。そのため、身体を洗うときにはタオルでゴシゴシと洗うのではなく、石けんの泡を使って優しく洗うことが重要です。また、長風呂や水泳なども水分保持成分を喪失するきっかけとなるため注意が必要です。 部屋の乾燥も乾皮症を助長するため、加湿器の使用や濡れたタオルを部屋干しするなどの対策をとることが重要です。また、乾皮症では皮膚のかゆみが伴いますが、爪が長い状態であると皮膚の損傷が助長されます。そのため、適切な長さに爪を切っておくことも大切です。

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