たいぶはくせん

体部白癬

同義語
ぜにたむし
最終更新日:
2024年10月10日
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2024/10/10
更新しました
2017/04/25
掲載しました。
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概要

体部白癬とは、白癬菌(皮膚糸状菌)と呼ばれる真菌の一種が、産毛(体や顔などに生えている柔らかい毛)が生えている部分に感染することで起こる皮膚の病気です。“ぜにたむし”と呼ばれることもあります。

発症すると、円形で赤みのある特徴的な発疹がみられ、通常は強いかゆみを伴います。感染経路は多岐に渡りますが、爪白癬や足白癬(水虫)からの感染、白癬菌に感染したペットとの接触、格闘技など体を密着させるスポーツなどで感染するといわれています。

原因

体部白癬は、真菌の一種である白癬菌に感染することで発症します。特に、トリコフィトン・ルブルムやトリコフィトン・インタージギターレいった菌種が原因となることが多いといわれています。

体部白癬は爪白癬や足白癬などの白癬症から感染が広がって生じるほか、白癬菌を持つペットとの接触や、格闘技のように接触の多いスポーツで感染者の患部に触れることで生じます。

症状

体部白癬は、赤みのある発疹が円形に広がり、通常は強いかゆみを生じます。病変が広がるにつれて発疹の中心部は炎症が治まったように見えます。また、鱗屑(りんせつ)という皮膚がカサカサしてはがれ落ちるような症状を伴うほか、色素沈着が生じることもあります。

正常な皮膚との境界がはっきりしていることが多いものの、顔に生じた場合は境界がはっきりしないケースもあります。

検査・診断

体部白癬が疑われる場合は、医師による患部の診察に加え、患部のサンプルを顕微鏡で観察して白癬菌の感染を確かめます。顕微鏡による観察だけで診断が難しい場合は、培養検査を行うこともあります。

体部白癬は別の部位に生じた白癬が原因となっていることがあるため、足や爪などの診察も行うこともあります。また、動物との接触や格闘技などが感染の原因となることもあるため、詳細な問診を行って感染源を特定します。

治療

体部白癬の治療では、抗真菌薬による薬物治療を行います。

基本的にクリームや軟膏といった外用薬(塗り薬)が用いられますが、手の届かない部位や目の周りなど外用剤の十分な塗布が難しい場合、病変の範囲が広い場合、再発を繰り返し難治化している場合などには、抗真菌薬の内服薬(飲み薬)を処方されることもあります。また、体部白癬以外に爪や毛穴の中(毛包内)に症状がある場合は内服治療が行われます。

予防

通常、白癬菌は皮膚に付着してすぐには感染せず、長時間付着することで感染するため、感染のリスクがある場合は皮膚を清潔にして乾燥させるとよいでしょう。

ペットに皮膚症状がある場合は動物病院を受診し、格闘技などの体が密着するスポーツを行った後は早めにシャワーで全身を洗浄しドライヤーで頭皮をしっかり乾燥させるなどして、感染予防に努めましょう。タオルやマット類の共有は感染を広げる恐れがあるため、これらの共有は避けましょう。また、はがれた皮膚に白癬菌が含まれることもあるため、室内を入念に掃除することも予防につながります。

爪や足などに白癬がある場合は、自分自身や周囲に感染を広げないよう、治療と合わせて対策を立てる必要があります。家族内で感染が広がった場合は、全員が治療を受けることで白癬の再発や再感染リスクを減らすことができます。

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