治療
先天性胆道拡張症は、手術で治療ができます。具体的には、膵液と胆汁が混ざらないように、新しい胆汁の通り道を形成するための手術を行います。このとき、身体への負担を減らすため腹腔鏡を用いることもあります。なお先天性胆道拡張症では経過観察中に黄疸や高アミラーゼ血症を伴うこともありますが、この場合は内視鏡による治療(ERCPによるドレナージ)を行うことも可能です。
先天性胆道拡張症の術後経過は、良好なことが多いです。しかし長期的にみると、膵石や吻合部の狭窄などが生じることがあります。また先天性胆道拡張症そのものが胆道がんの発症リスクとなることも知られており、適切な手術を行うことで発症する可能性はかなり低くはなりますが、ゼロではありません。したがって、こうした合併症や続発症のリスクを考慮し、長期的な定期検査を行う必要があります。
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