ないぶんぴついじょうしょう

内分泌異常症

最終更新日:
2018年09月12日
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2018/09/12
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概要

内分泌異常症とは、甲状腺や副腎、膵臓などから分泌されるホルモンのバランスが異常を示す状態を指します。

全身のホルモンバランスは、複数の臓器が統制を取ることで調整されています。そのため、内分泌異常症が起こると、全身各所にさまざまな症状が引き起こされる可能性があります。

たとえば、甲状腺機能が通常より高い値を示すことで、疲れやすさや動悸などの症状が現れることがあります。

原因

内分泌異常症は、身体の各臓器から分泌されるホルモンバランスが異常を来すことで生じます。

ホルモンを分泌する臓器としては、甲状腺、副腎、下垂体(かすいたい)、膵臓、副甲状腺、卵巣、精巣などを挙げることができます。

ホルモンの分泌量は、適切なタイミングで適切な分泌量に調整されることが必要ですが、この分泌量が低下したり亢進(過剰になること)したりすることで内分泌異常症が引き起こされます。

ホルモンバランスに異常が生じる原因はさまざまです。たとえば、以下のような原因が挙げられます。

また、喫煙や睡眠不足、運動不足などの生活習慣が原因で内分泌の異常が生じることもあります。

症状

内分泌異常症では、異常を示すホルモンに応じてさまざまな症状がみられることがあります。具体的な症状として主に以下があげられます。

甲状腺

甲状腺機能が通常より高い値を示すと、常時走っているのと同じような状態に陥り、疲れやすさや動悸、冷や汗などの症状が現れることがあります。また、下痢や体重減少、眼球突出などを生じることもあります。

反対に、甲状腺のホルモン分泌が低下すると、抑うつ気分や硬くて弾力のある皮膚のむくみ、脱毛、便秘、寒さを感じやすくなるなどの症状が出現することがあります。

副腎

副腎機能が低下すると、血圧低下や意識障害、疲れやすさや脱力などの症状が現れ、生命の危機が生じることがあります。

反対に副腎皮質ホルモンが増加することで、高血圧や肥満、皮膚の障害などを生じることがあります。

膵臓

膵臓の機能低下が起きると糖尿病が生じることがあります。

下垂体

下垂体は、体に広く分布する各内分泌臓器の機能を制御する役割を担います。そのため、下垂体に異常が生じると、さまざまな内分泌臓器の症状が出現することがあります。

たとえば、先に挙げた甲状腺や副腎の異常に加えて、高身長や性欲の低下、インポテンツ、月経不順不妊症、分娩後の乳汁分泌低下などの症状が現れることもあります。

検査・診断

内分泌異常症では、異常が疑われるホルモン機能を評価するために、血液検査や尿検査などの検査が行われます。

ホルモンは日内変動を示したり、年齢に応じて正常値が異なったりすることもあるため、こうした要素も加味しながら検査結果を評価することが求められます。分泌負荷試験や抑制試験などの検査が行われることもあります。

また、内分泌異常症では、原因疾患を特定するための検査も行われます。たとえば、血液検査による自己抗体の検出や感染症の評価などが挙げられます。

治療

内分泌異常症は、ホルモンが低値もしくは高値を取ることで引き起こされます。そのため、低値の場合にはホルモンの補充療法が選択され、高値の場合にはホルモンの分泌を抑えるような治療方法が選択されます。

また、原因に応じて、より特異的な治療方法を取ることもあります。たとえば、下垂体における内分泌異常症の原因として腺腫(せんしゅ)が多いため、そのような場合には手術が検討されます。

また、糖尿病では生活習慣が原因となっていることが多いため、生活習慣の是正が行われます。

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