副甲状腺は人間の内中で最後に発見された臓器で、副甲状腺ホルモンを分泌します。副甲状腺ホルモンは体内のカルシウムやリンのバランスを調整する重要な役割を果たしています。本記事では、副甲状腺ホルモンのはたらきと副甲状腺機能亢進症について、名古屋第二赤十字病院 内分泌外科部長 冨永芳博先生にお話しいただきました。
1つの重さは、平均30〜60mgのごく小さい内分泌腺で、副甲状腺ホルモンを作っています。人によっては、副甲状腺が3つや5つ以上存在したり、縦隔(じゅうかく・左右の肺の間にはさまれた場所のこと)などに存在する場合もあります。副甲状腺は人間のからだの中で最後にみつかった臓器といわれています。また、3個以上も存在する臓器は他にはなく、人間のからだのなかでは非常に珍しく謎の多い臓器です。
カルシウムは人間の体内のミネラルのなかで最も多い栄養素で、その次がリンといわれています。リンはカルシウムの代謝と深く関係しており、カルシウムをコントロールすることが、結果的にリンをコントロールすることにもつながります。リンを過剰摂取するとカルシウムの吸収を阻害したり、体外へ排出する原因となります。このようなカルシウムとリンのバランスを保っているのが副甲状腺から分泌される副甲状腺ホルモンといえます。2つのミネラルのバランスが悪くなると、後述するようなさまざまな症状があらわれます(参考記事:「副甲状腺機能亢進症の症状-気づかずに過ごしている人も少なくない」)。副甲状腺ホルモンのカルシウムをあげるメカニズムは次のとおりです。
副甲状腺機能亢進症(hyperparathyroidism・HTP)の頻度は日本では2,500〜3,000人に1人といわれ、男女比は1:3で、特に閉経後の女性に多いとされています。副甲状腺機能亢進症は原因や病態などから次のように分類されます。
副甲状腺そのものの異常によって副甲状腺ホルモンが過剰に分泌されます。過剰な副甲状腺ホルモンによって、骨からカルシウムが血液中に溶けだし、血液中のカルシウム値が高くなり、その結果尿中に多量に排泄されます。
副甲状腺に刺激を加えるなんらかの原因によって、副甲状腺ホルモンが過剰に分泌されます。その主な原因は慢性腎臓病(CKD)です。
二次性(続発性)副甲状腺機能亢進症の原因となる要因が腎臓の移植後も、持続する病態をいいます。
【冨永芳博先生の著書】
名古屋第二赤十字病院 内分泌外科部長
関連の医療相談が11件あります
8年前に手術経験者です。
副甲状腺機能充進症で4つある1つを削除し 現在3つで生存しています、 残された3つ 再発する可能性ありますか? 術後はカルシウムの検査していません 症状が酷かった時期に身体が最近にています。
健康診断で血圧が
昨日健康診断を受けて、血圧をはかったら上が150で下が88でした。昨年は上が110で下が85ぐらいだったのにいきなり上がり出して怖いです。何か病気のサインでしょうか?自分では疲れやすいぐらいで前とあまり変わらないと思うのですが?病院に行った方が良いですか?ちなみに143cm体重79キロです。体重落とさないと駄目ですよね?塩辛いおつまみやお酒、スナック菓子大好きです。これはやめないとまずいですね。
動悸、息苦しさ
心臓の動悸と息苦しさが気になっています。朝起床時、日中、問わず症状が表れ、時折ドクンと鼓動を感じることがあります。循環器内科で心電図をとってもらいましたが異常は見当たらず、現在特に治療は行なっていません。喉に違和感があり、話す時声が震えているような感覚があります。いつからか忘れてしまうくらい前から症状がありこのまま放置しても問題ないものか気にかかっています。
生理後の体調不良について
更年期障害の治療を受けています。(ホルモン量の検査を行い、漢方服用中。) ここ2~3か月は、生理が終わった後2~3日すると、強い倦怠感と眠気で起き上がれない日があります。 今までは、生理後が一番体調のよいときだったのですが、身体が変化しているような気がします。(血液検査の結果、貧血ではない) これも更年期障害の症状の一つでしょうか?
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