原因
周期性四肢麻痺は、遺伝子変異によって発症する遺伝性周期性四肢麻痺と、ほかの病気や薬剤の影響で発症する二次性周期性四肢麻痺に大きく分けられます。
遺伝性周期性四肢麻痺
遺伝性周期性四肢麻痺は、CACNA1S遺伝子とSCN4A遺伝子という2つの遺伝子変異によって発症します。前者はカルシウムイオンの輸送に関わる細胞膜にあるタンパク質をつくる遺伝子で、後者はナトリウムイオンを選択的に輸送する役割を持つ細胞膜にあるタンパク質をつくる遺伝子で、いずれも骨格筋の収縮に必要です。なお、Andersen-Tawil症候群の場合は、カリウム濃度の維持に関わるKCNJ2遺伝子やKCNJ5遺伝子の変異が原因といわれています。
両親がこれらの遺伝子変異を有している場合、50%の割合で遺伝すると考えられていますが、両親には遺伝子変異がないにもかかわらず発症するケースも存在します。
二次性周期性四肢麻痺
二次性周期性四肢麻痺は、ほかの病気や薬剤などによって血液中のカリウム値が低値、または高値になることで生じます。甲状腺機能亢進症に伴い低カリウム血症を生じることで発症するケースが多いほか、腎不全や消化管疾患、利尿薬などによって引き起こされることもあるといわれています。
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