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甲状腺機能亢進症

甲状腺機能亢進症
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甲状腺機能亢進症とは

甲状腺機能亢進症とは、甲状腺ホルモンが出すぎてしまい、それにより甲状腺腫(甲状腺の腫れ)・脈拍が速くなる(頻脈)・自分の目が大きく見える(眼球突出)など、さまざまな症状が出現する病気です。女性に多く、おおよそ10~20人に1人程度の割合で発症する、それなりに頻度の高い病気です。甲状腺ホルモンは「やる気ホルモン」と呼ばれるように、全身の細胞の活動性を高めるホルモンです。これが多すぎると、必要以上に全身のはたらきやエネルギー消費が過剰になってしまい、不都合が生じてしまいます。厳密にいえば、バセドウ病=甲状腺機能亢進症ではなく、甲状腺機能亢進症のうち80%以上をバセドウ病が占めます。残り20%にはチラージン中毒・TSH産生腫瘍・過機能性甲状腺結節などが含まれます。

原因

バセドウ病は、免疫系でつくられる「抗体」が甲状腺を過剰に刺激してしまい、甲状腺ホルモンが大量に分泌されてしまう(甲状腺がはたらきすぎてしまう)ことで引き起こされます。現在甲状腺を刺激する物質としてわかっている具体的な抗体は2種類あります。ひとつはTSH受容体抗体(TRAb)というものです。甲状腺ホルモンの分泌は下垂体でつくられるTSHというホルモンによってコントロールされており、甲状腺ホルモンの血液中の量が低くなるとTSHの量を増やすことによって甲状腺ホルモンを元の正常な量に戻すようなしくみがあるのです。甲状腺にはホルモン分泌調節のために「TSH受容体」というものがあり、TSH受容体にTSHがくっつくことにより、甲状腺ホルモンが出ます。もうひとつは甲状腺刺激抗体(TSAb)という抗体です。これは直接甲状腺を刺激していきます。しかし、なぜこの抗体が増えるのか、はっきりとした原因はまだ分かっていません。

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症状

甲状腺疾患診断ガイドラインではバセドウ病に共通する甲状腺中毒症の症状として、頻脈や体重減少、手指振戦(ふるえのこと)、発汗増加などがあげられています。特に患者さんご本人が自覚しやすいのは動悸や息切れで、道や廊下といった平地を歩くのは大丈夫でも、階段を昇るとひどい息切れやめまいを強く感じる方が多いです。バセドウ病の動悸や息切れには、動かずじっとしていれば落ち着くという特徴があります。 そのほか、のどの甲状腺の腫れ、食欲増加、水分摂取の増加と発汗、眼球突出、かゆみや色素沈着といった症状もみられることがあります。さらに、バセドウ病になると血液中のカリウムの量が低下することで、手足の力が入りづらくなったり眼球を動かしづらくなったりする、周期性四肢麻痺とよばれる状態になったり、不整脈のひとつである心房細動を合併したり、最悪の場合には全身状態が危険になる甲状腺クリーゼとよばれる状態になったりすることがあります。

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検査

甲状腺機能亢進症の検査には、甲状腺の診察、甲状腺の超音波検査、血液検査、ラジオアイソトープ検査、の4つがあります。 甲状腺の診察では、甲状腺が大きく腫れていることが認められます。押しても痛みやしこりなどはないことが一般的です。 甲状腺の超音波検査では、甲状腺の大きさ、血流の程度、腫瘍の有無を確認します。 血液検査では、甲状腺ホルモン(FT3,FT4)の値が上昇し、一方TSHは低下します。また、全身の代謝量が促進されるためコレステロール値が低下し、骨の新陳代謝が高まるため血液中のカルシウムとALPが上昇します。さらに、バセドウ病の原因である自己抗体(抗TSH受容体抗体、甲状腺刺激抗体)が陽性になることがあります。 ラジオアイソトープ検査では、放射性ヨードを飲み、24時間後、甲状腺にどれだけ放射性ヨードが取り込まれているかをみる検査です。甲状腺機能亢進症では放射性ヨードの取り込みが大きくなるため、多く取り込まれているほど症状が重いということになります。この検査は主に確定診断をつけるときによく行う検査です。

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治療

甲状腺機能亢進症の治療方法としては、内服薬、アイソトープ検査、手術療法があり、それぞれ特徴があります。

内服薬治療

甲状腺機能亢進症では抗甲状腺薬の内服が第一に考慮されます。内服薬を服用することで甲状腺ホルモンの合成を抑えていきます。代表的なものとして、チアマゾールとプロピルチオウラシルの2種類の薬があります。

内服薬は一生涯に渡り内服することが求められます。両者とも有効性は示されていますが、特にプロピルチオウラシルは長期内服に関連した腎障害が発生する可能性があることが知られています。長期内服に関連した不要な副作用を避けるために、チアマゾールが第一選択薬として考慮されることが多いです。しかしチアマゾールは妊娠中に服用すると胎児に悪影響が生じる可能性があることが知られています。したがって、妊娠希望のある方に対しては、プロピルチオウラシルが一時的にせよ選択されることになります。

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RI(ラジオアイソトープ)治療について

甲状腺機能亢進症の治療方法として、ラジオアイソトープという放射性ヨードを内服する治療法があります。甲状腺のホルモンをつくる細胞にはヨードを取り込む性質があるため、ラジオアイソトープを取り込んだ細胞が破壊されて過剰なホルモンの合成と分泌を抑える、というしくみです。

一生涯の服用が基本である内服薬治療と大きく異なるメリットの一つとして、ラジオアイソトープ治療では1度の治療によって甲状腺機能亢進状態が完全に治ることも期待できる治療法です。また、手術とも違い、首に傷が残る、といった美容的なデメリットもありません。

しかしながら、甲状腺の細胞が過度に破壊を受けると甲状腺機能低下が生じる可能性があり、この場合には甲状腺ホルモンの永続的な服用が必要になります。また実際に治療を受けるには、治療前にヨード制限食を実施する必要がありますし、放射性物質を使用した治療であるため一定の注意があります(排泄物の処理や妊娠に関してなど)。特に女性は妊娠に関して考慮することも重要であると考えられ、ラジオアイソトープ治療を行うと向こう1〜2年間は妊娠を避けることが求められます。

より詳しい情報は、記事①記事②をご覧ください

手術療法

甲状腺機能亢進症では、手術にて甲状腺ホルモンを産生分泌する甲状腺を摘出することがあります。手術による治療効果は薬と異なり病状をコントロールしやすく、短期のうちに高い確率で長期的な治療効果を得ることができます。また、抗甲状腺薬に伴うデメリット(一生涯の内服治療や無顆粒球症などの副作用の懸念など)、アイソトープ治療に伴うデメリット(妊娠がしばらくできないなど)は、手術療法にはありません。

手術療法では、反回神経麻痺などの合併症もあります。また首に位置する甲状腺に対しての手術であるため、術後の美容的な問題もあります。術後の手術痕を軽減することを目的として、内視鏡を用いた手術が行われることもあります。

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