原因
甲状腺機能亢進症は、甲状腺のホルモン分泌機能が過剰になることが原因で引き起こされる病気です。甲状腺ホルモンの分泌機能が高まる原因は多々ありますが、もっとも多いのは免疫の異常によって発症するバセドウ病とされています。
バセドウ病は、体内に甲状腺の組織を攻撃する抗体(免疫機能をつかさどるたんぱく質の1種)が形成されることにより、甲状腺が過剰に刺激されるようになります。その結果、甲状腺ホルモンが過剰に産生されるようになるのです。バセドウ病がどのような原因によって引き起こされるか明確には解明されていませんが、遺伝の関与が指摘されています。
また、甲状腺機能亢進症は甲状腺に発生する腫瘍が原因で引き起こされることも少なくありません。甲状腺にできる腫瘍の中には、ホルモン分泌を促すはたらきがあるものもあり、また腫瘍の組織自体が甲状腺を刺激してホルモン分泌量が増加するケースもあるのです。
そのほかにも、甲状腺を刺激する“甲状腺刺激ホルモン”の過剰分泌などによっても甲状腺機能亢進症が引き起こされることがあります。甲状腺刺激ホルモンは脳下垂体と呼ばれる部位で産生され、まれにこの部位にできた腫瘍が原因となることもあるとされています。
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