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甲状腺機能亢進症はどのように診断するの? ~早期診断のきっかけになる症状や検査の内容も解説~

甲状腺機能亢進症はどのように診断するの? ~早期診断のきっかけになる症状や検査の内容も解説~
西原 永潤 先生

隈病院 診療支援本部 本部長 内科 副科長

西原 永潤 先生

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甲状腺機能亢進症とは、代謝の活発化や成長の促進などに関わる“甲状腺ホルモン”が通常より多く産生されることによって、はたらきが過剰になってしまう病気の総称で、汗をかきやすくなる、手が震える、脈が速いなどの症状がみられます。主な甲状腺機能亢進症にバセドウ病、機能性甲状腺結節、TSH産生下垂体腫瘍、妊娠性一過性甲状腺機能亢進症などがあります。

病気の種類によって甲状腺ホルモンが過剰に産生される原因や治療方法が異なるため、症状などから甲状腺機能亢進症が疑われた場合には、検査によって具体的な病気の種類の診断を行います。このページでは、甲状腺機能亢進症でよくみられる症状や診断方法、甲状腺機能亢進症が疑われた際に行われる検査方法などについてお伝えします。

甲状腺機能亢進症では血液中の甲状腺ホルモンが過剰になることによって、さまざまな症状がみられます。

以下のような症状が見られた場合、甲状腺機能亢進症が疑われることがあります。

  • 喉仏の少し下にある“甲状腺”が腫れる
  • 脈が速い
  • 暑いと感じやすく、汗をかきやすくなる
  • 手足が震える
  • イライラしやすい
  • たくさん食べても体重が減ってしまう
  • 便が柔らかくなる
  • 女性の場合、生理の回数が少なくなることもある

など

また、このほかにだるい、疲れやすい、足がむくむ、髪が抜けるなどの症状がみられることもあり、これらの症状は甲状腺ホルモンが不足してしまう“甲状腺機能低下症”とも共通しています。

甲状腺機能亢進症では、これらの症状が同時に全てみられるわけではありません。人によって現れる症状が異なるほか、程度も異なります。そのため、ときにほかの病気と間違われてしまったり、本人が症状に気づかずに経過してしまったりすることもあります。

甲状腺機能亢進症を治療していない場合、ほかの病気やけがなどの合併によって、急激に多臓器の機能が低下してしまう“甲状腺クリーゼ”を引き起こし、命に関わる可能性もあるため注意が必要です。

また甲状腺機能亢進症のなかには、特徴的な症状を持つ病気もあります。たとえば、甲状腺機能亢進症の90%を占めるといわれるバセドウ病では、上で述べた甲状腺機能亢進症の症状に併せて、目が外側に突出し、まぶたを閉じても完全に目が閉じなくなってしまうことがあります。

症状などから甲状腺機能亢進症が疑われた場合、まずは血液検査を行い、甲状腺ホルモン(FT4)や甲状腺刺激ホルモン(TSH)を測定します。FT4が上昇しておりTSHが低下している場合には甲状腺機能亢進症が疑われます。

その後、具体的な病気の種類を鑑別するために、より詳しい血液検査や甲状腺エコー(超音波)検査が行われます。より詳しい血液検査でTSH受容体抗体(TRAb)や甲状腺刺激抗体(TSAb)が陽性となった場合には、バセドウ病である可能性が高いと判断されます。

また補助的な検査として、放射性ヨウ素摂取率検査などが実施されることもあります。これらの検査で病気の特定、診断がなされます。

甲状腺機能亢進症は血液検査を中心とする検査を行えば、比較的容易に診断できる病気といわれています。そのため、気になる症状がある場合には病院を受診することを検討しましょう。また、甲状腺機能亢進症にかかるとコレステロール値が低くなる傾向にあり、健康診断などでコレステロールが低いことがきっかけとなって甲状腺機能亢進症が見つかることもあります。

甲状腺機能亢進症が疑われる症状がある場合には、内科や内分泌内科のほか、甲状腺疾患を専門とする医療機関などの受診を検討するとよいでしょう。

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