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甲状腺機能亢進症の原因とは ~過労・ストレス・出産などのきっかけや、遺伝子異常が関連する場合も~

甲状腺機能亢進症の原因とは ~過労・ストレス・出産などのきっかけや、遺伝子異常が関連する場合も~
西原 永潤 先生

隈病院 診療支援本部 本部長 内科 副科長

西原 永潤 先生

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甲状腺機能亢進症とは、“甲状腺ホルモン”が正常よりも多く産生されることによってはたらきが過剰になり、代謝が活発になりすぎる、疲れやすくなるなどの症状がみられる病気の総称です。

主な甲状腺機能亢進症にバセドウ病、機能性甲状腺結節、TSH産生下垂体腫瘍(かすいたいしゅよう)妊娠性一過性甲状腺機能亢進症などがあり、病気の種類によって発症する原因も異なります。このページでは、主な甲状腺機能亢進症の原因や検査・診断方法などについてお伝えします。

甲状腺機能亢進症の原因は病気の種類によって異なります。以下では、主な甲状腺機能亢進症の原因についてお伝えします。

バセドウ病とは自己免疫疾患の1つで、甲状腺ホルモンの産生に関わるTSH受容体に対する抗体が生じ、それがTSH受容体を刺激し続けることによって甲状腺ホルモンが過剰に産生されてしまう病気です。日本では、甲状腺機能亢進症の90%を占めるといわれており、もっとも頻度が高い病気です。

TSH受容体に対する自己抗体が産生される原因はまだはっきりと分かっていません。しかし、バセドウ病にかかりやすい体質の方に、何らかの外部要因をきっかけとして発症するのではないかと考えられています。具体的には過労、ストレス、出産などが発症の契機になることがあります。

また、病気そのものは遺伝しませんが、バセドウ病にかかりやすい体質は遺伝するといわれています。

機能性甲状腺結節とは甲状腺内にこぶのようなもの(腺腫様結節)が生じ、それらが甲状腺ホルモンを作ることで正常よりも多い甲状腺ホルモンが分泌されてしまう病気です。原因は甲状腺細胞での遺伝子異常などが知られていますが、日本では比較的罹患数の少ない病気とされています。

TSH産生下垂体腫瘍とは、脳の“下垂体”と呼ばれる部分に腫瘍が生じ、その腫瘍が甲状腺刺激ホルモン(TSH)を多く産生することによって甲状腺ホルモンが過剰に作られる病気です。

TSH産生下垂体腫瘍も原因のほとんどは不明です。ただし、多発性内分泌腫瘍症I型と呼ばれる病気によって生じるTSH産生下垂体腫瘍の場合には、遺伝子異常が原因であると考えられています。

妊娠性一過性甲状腺機能亢進症とは、妊娠初期に一時的に生じる甲状腺機能亢進症です。妊娠中期には自然治癒することが一般的ですが、早産・死産のリスクとなる場合は治療が必要になることがあります。

妊娠性一過性甲状腺機能亢進症の原因は、妊娠時に胎盤から分泌される“ヒト絨毛性(じゅうもうせい)ゴナドトロピン(hCG)”と呼ばれるホルモンが甲状腺を刺激するためと考えられています。

甲状腺機能亢進症は甲状腺の腫れ、脈が速い、手が震えている、汗をかきやすくなったなどの臨床症状から疑われ、実際に異常があるかどうか、異常があった場合どの病気なのかということを調べるために検査が行われます。

具体的な検査方法としては血液検査や甲状腺エコー検査が一般的で、放射性ヨウ素摂取率検査などが実施されることもあります。

血液検査では、まず甲状腺ホルモン(FT4)と甲状腺刺激ホルモン(TSH)の測定が行われ、FT4が上昇しておりTSHが低下している場合には甲状腺機能亢進症と考えられます。その後、より詳しい検査によって具体的な病気を鑑別します。

甲状腺機能亢進症にはさまざまな種類がありますが、多くの場合で具体的な原因は明らかになっていません。

甲状腺の腫れ、脈が速い、手が震えている、汗をかきやすくなったなど気になる症状があれば病院を受診するようにしましょう。診療科は内科、内分泌内科、耳鼻咽喉科(じびいんこうか)などが適しています。

なお、妊娠初期は甲状腺ホルモンの変化が生じやすいと考えられるため、気になる症状がある場合には担当医に相談するようにしましょう。

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