症状
喉頭がんは、声帯を含む領域で発症します。声帯とがんの位置関係に応じて、現れる症状には差がみられます。
声帯がある部分は声門といいます。声門より上部分を声門上、下部分を声門下といいます。喉頭がんは、発生した場所によって声門がん、声門上がん、声門下がんの3つに分類されます。このうち最も患者数が多い声門がんは、患者総数のうち60%以上に及びます。声門上がんは30%程度であり、声門下がんの頻度は高くありません
声門がん
声門がんを発症した患者さんは、ほぼ全員が嗄声という、がらがら、ざらざらした声やかすれ声が目立つようになります。進行すると、血痰・呼吸困難などの症状があらわれます。患者さんのほとんどは嗄声が2週間以上治まらなければ病院に訪れるため、早期発見されやすく、転移する前に治療できることも少なくないタイプです。
声門上がん
声門上がんの多くは、のどに何かが詰まっているなどの違和感が最初にあらわれます。また、刺激の強い料理を食べるときなどに痛みを感じることがあります。進行するにつれて痛みは耳のほうにまで広がっていき、首のあたりのリンパ節が腫れてくることも多くみられます。さらに進行すると、声門にまでがんが侵出し、嗄声や呼吸困難など声門がんと同様の症状がみられます。声門上がんは、初期の頃は声がかすれず、発見されにくいタイプです。多くの場合、進行した状態で発見されることが特徴です。
声門下がん
初期の声門下がんは、症状が現れないことがあります。しかし、進行して声帯に浸潤すると、嗄声や呼吸困難がでてきます。初期は自覚に乏しく、発見が遅れることの多いがんです。
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