まいふくし

埋伏歯

最終更新日:
2024年11月21日
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2024/11/21
更新しました
2017/04/25
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概要

埋伏歯とは、顎の骨や歯肉(歯ぐき)に埋まったままの歯のことをいいます。

このうち歯冠(歯の上部)の一部が見えているものを半埋伏歯、完全に埋まっているものを完全埋伏歯といいます。

自覚症状がなくレントゲンを撮影して指摘され初めて気付くこともあれば、周囲の歯肉に炎症が生じることもあります。

症状がない場合には様子を見ることも多くありますが、炎症を起こす原因となる場合、歯並びに影響を及ぼす場合、半埋伏歯でう蝕(虫歯)になっている場合は抜歯が検討されます。

埋伏歯により炎症を繰り返すような場合は、歯科や口腔(こうくう)外科を受診するとよいでしょう。

原因

埋伏歯の多くは智歯(親知らず)に生じます。智歯が埋伏歯になりやすい理由としては、生える時期が遅く、生える位置がもっとも奥であるために、歯が生えるスペースが十分でないことが挙げられます。また、上顎の真ん中に余剰な歯(過剰歯)が埋伏していることもあります。

症状

自覚症状がないこともあれば、歯肉や周囲の歯に炎症が生じることもあります。

完全埋伏歯の場合は、自覚症状がないことがほとんどですが、噛み合わせが悪くなるなどの問題を生じることもあります。

半埋伏歯の場合は、歯の周囲に汚れが蓄積しやすく、細菌感染を起こして歯肉炎を起こすことがあります。智歯の周囲では炎症が起こりやすく(智歯周囲炎)、炎症が広がって口が開けにくくなったり顔が腫れたりすることもあります。

また、智歯が斜めに生えてきた場合や水平に生えてきた場合は、すき間に食片などが溜まりやすく、う蝕や炎症の原因になることもあります。また、まれに手前の歯の根が智歯により吸収されることもあります。

検査・診断

自覚症状がないことも多いですが、歯科治療時にX線検査をして指摘されることや、歯並びに問題があるなどの理由で検査が行われ、埋伏歯がみつかることがあります。

埋伏歯が疑われた場合、視診や触診で歯や歯肉の盛り上がりがないか、腫れや触れたときの痛みがないかを確認します。また、X線検査を行い、埋伏歯の有無やその位置の確認などを行います。

深部に埋伏している歯の抜歯を検討するときには、顎の内部に存在する神経と埋伏歯の位置関係を確認するため、CT検査を行うこともあります。このほか、細菌感染により重度の炎症が生じた場合には、血液検査を行うこともあります。

治療

半埋伏歯では、う蝕や歯周の歯肉の炎症などの症状があり、抜歯をしないと治癒しない場合には、抜歯を行うことがすすめられます。細菌感染による炎症を起こしている場合には、抗菌薬などでの治療後に抜歯を行います。

完全埋伏歯の抜歯は体への負担が大きく、下顎の完全埋伏智歯の抜歯では唇などにしびれや感覚の異常(知覚鈍麻)が生じたり、その症状が長く残ったりすることもあります。そのため、埋伏歯が深い位置にあり症状がない場合は抜歯を行わずに経過観察を行うことも少なくありません。しかし、完全埋伏歯でも噛み合わせの問題が生じている場合は、抜歯を行うこともあります。埋伏歯の抜歯の多くは骨を削るため、抜歯後は大きく腫れます。

埋伏歯の抜歯は抜歯後の感染、知覚鈍麻、まれに骨折などのリスクを伴い、技術と経験を必要とする抜歯も少なくないため、病院や大学病院の歯科口腔外科へ紹介されることが多くあります。

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