原因
股関節の病気や怪我で股関節のつくりに異常が生じ、かみ合わせが悪くなったり、加齢に伴い関節軟骨がすり減ったりすると、関節に炎症が生じます。これにより、股関節のスムーズな動きが妨げられ、変形性股関節症が生じます。
変形性股関節症は、発症原因によって“一次性股関節症”と “二次性股関節症”に分けられます。
一次性股関節症
発症の原因となるような病気がない変形性股関節症です。加齢による股関節のすり減りや体重増加、重いものを持つ肉体労働、過度な運動など股関節に負荷が生じる行動が要因となって起こります。
二次性股関節症
股関節の構造異常や股関節周辺に生じたけがなどに続いて発症する変形性股関節症です。寛骨臼形成不全や発育性股関節形成不全などで股関節のつくりに問題があった場合、軟骨に負荷がかかりやすく、変形性股関節症を発症しやすいといわれています。
股関節は骨盤と大腿骨(太ももの骨)が合わさってできています。大腿骨側の先端が球のように丸い形をした“骨頭”と、それを覆うようにして存在する骨盤側の“寛骨臼”の間には軟骨が存在し、関節の動きをスムーズにしています。中でも、日本では寛骨臼の形成が不十分で、股関節のかみ合わせが悪くなる寛骨臼形成不全によるものが多いといわれています。
そのほか、大腿骨頭壊死症や大腿骨寛骨臼インピンジメント(FAI)などの病気が進行して変形性股関節症へと進展することもあります。特にFAIから発症する変形性股関節症はスポーツ活動の頻度が高い人に多くみられます。
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