だいどうみゃくべんへいさふぜんしょう

大動脈弁閉鎖不全症

最終更新日:
2024年10月30日
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2024/10/30
更新しました
2017/04/25
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治療

大動脈弁閉鎖不全症では、症状の進行を抑える薬物療法や壊れた弁そのものを治す手術が行われます。

薬物療法

症状が軽く進行がゆっくりの場合には、心臓への負担を和らげるための薬物療法が考慮されます。

血圧が高いと血液の逆流量が増加して心不全への進行が速くなる可能性があります。そのため定期的に検査を行い、状態を確認しながら血圧を下げる薬(アンジオテンシン受容体拮抗薬、アンジオテンシン変換酵素阻害薬、カルシウム拮抗薬など)が使用されます。治療を行っても心不全への進行がみられる場合には、手術が検討されます。

手術

病状が進行して心不全の症状が生じている場合には手術を行います。また、感染性心内膜炎急性大動脈解離によって急激に状態が悪化した場合にも、早急に手術が行われます。

大動脈弁置換術

大動脈弁置換術は、正常にはたらかなくなった大動脈弁を人工弁に置き換える手術です。人工弁には金属を材料に作られた機械弁とウシやブタを材料に作られた生体弁の2種類があり、患者の年齢や状況によっていずれかが選択されます。

機械弁は生体弁よりも丈夫で長く使い続けることができますが、血栓(血の塊)ができやすいため、血液をサラサラにする薬(抗凝固薬)を飲み続ける必要があります。一方で生体弁は機械弁よりも劣化しやすく再手術になることがありますが、長期にわたって薬を飲まなくてよいというメリットがあります。

また、大動脈にも異常がみられる場合には、大動脈の手術を同時に行うケースもあります。

大動脈弁形成術

大動脈弁に大きなダメージが生じていない場合には、大動脈弁を置き換えずに自分の弁を修復する大動脈弁形成術が行われる場合もあります。自分の弁を使用するため、抗凝固薬を飲む必要がなく大動脈弁の機能を正常に近い状態にまで回復させることができます。一方で、デメリットもあります。大動脈弁形成術は技術的に難しい手術であり、経験豊富な専門医のもとでの実施が必要です。また、すべての患者に適用できるわけではなく、弁のダメージが大きくない場合に限られます。修復がうまくいかない場合、大動脈弁置換術に切り替えることがあります。

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