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自己心膜を用いて大動脈弁膜症を治す「大動脈弁再建術」とは?そのメリット...
大動脈弁狭窄症や大動脈弁閉鎖不全症に対して、自分自身の心膜(心臓を取り囲む薄い膜)を使って大動脈弁を再建する手術があることをご存知でしょうか。この手術では、自分の組織を使用するため、抗凝固薬(血...
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公開日 : 2018 年 11 月 30 日
更新日 : 2018 年 11 月 30 日

自己心膜を用いて大動脈弁膜症を治す「大動脈弁再建術」とは?そのメリットについて

目次

大動脈弁狭窄症大動脈弁閉鎖不全症に対して、自分自身の心膜(心臓を取り囲む薄い膜)を使って大動脈弁を再建する手術があることをご存知でしょうか。この手術では、自分の組織を使用するため、抗凝固薬(血液をさらさらにする薬)を飲む必要がないなどの大きなメリットがあります。

今回は、自己心膜を用いた大動脈弁再建術を積極的に実施している、浜松医療センター心臓血管外科科長である田中敬三先生に手術の方法やメリットについてお伺いします。

自己心膜を用いた大動脈弁再建術とは?

自己心膜を用いた大動脈弁再建術とは、患者さん自身の心膜(心臓を取り囲む薄い膜)を使って3枚の大動脈弁を作成し、弁輪部(弁の周囲)に縫合する手術治療です。大動脈弁狭窄症や大動脈弁閉鎖不全症などの大動脈弁膜症に対する根治手術として行われます。

人工弁を用いた弁置換術が抱える課題

これまで、大動脈弁膜症の手術治療は「弁置換術」が標準的な治療法でした。これは、悪くなってしまった弁を人工弁(機械弁または生体弁)に入れ替える治療法です。

機械弁はカーボンなどでできた金属製の人工弁で、耐久性に優れている一方で、抗凝固薬を生涯服用し続けなくてはいけません。

生体弁はウシの心膜やブタの心臓弁でできており、抗凝固薬の服用は数か月程度でよいというメリットがありますが、手術後10年以降にある程度の割合で弁の劣化が起こると報告されており、機械弁と比較して耐久性に劣るという問題点があります。

左:機械弁  右:生体弁
左:機械弁 右:生体弁

また、弁置換術自体、弁輪部に人工弁を支えるためのステントを装着する必要があります。このステントがあるために、ステントの厚さ分だけ弁口面積(血液が心臓から出ていく通り道の広さ)が小さくなります。

すると、血液が心臓から大動脈へ流れにくくなることで、心臓にかかる負荷が大きくなってしまいます。特に、小柄な女性の場合には、大動脈弁口面積がもともと小さい方も多いため、ステントによる影響をさらに受けやすい状態にあります。

このような弁置換術が抱える課題を克服するべく、自己心膜を用いた大動脈弁再建術が東邦大学医療センター大橋病院の尾崎重之先生によって開発されました。

次章では、本手術の具体的な方法と治療の流れについて解説します。

自己心膜を用いた大動脈弁再建術の流れ

STEP1 心膜を採取

自己心膜 心膜採取

まずは、大動脈弁を作成するための心膜を採取します。心膜は大動脈弁再建術に使用するだけではなく、心臓破裂の修復などにも使用される利便性の高い組織です。

心膜を採取してできた欠損部は、人工的に作られた心膜シートで補填します。

STEP2 グルタルアルデハイドに浸透させる

グルタルアルデヒドに浸透させる

採取した自己心膜の強度を上げるために、グルタルアルデハイドという特殊な溶液に10分ほど浸します。グルタルアルデハイドを浸透させることで、正常な大動脈弁に比べて4倍以上の強度になります。

STEP3 大動脈弁を切除後、弁の大きさを決定

大動脈弁を切除

悪くなっている大動脈弁を切除したあと、弁尖(べんせん)サイザーを使って、作成・縫着する弁の大きさを決定します。このとき弁の大きさが、少しでも小さかったり大きかったりすると弁の動きが悪くなってしまうため、慎重にサイズを計測します。

STEP 4 自己心膜で大動脈弁を作成

自己心膜で大動脈弁を制作

弁のサイズを決定したら、グルタルアルデハイドに浸透させた心膜から、大動脈弁の形の心膜をトリミングします。

STEP5 作成した大動脈弁を弁輪に縫合

大動脈弁縫合

トリミングした自己心膜を弁輪に縫い付けながら大動脈弁を作成します。

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1996年三重大学医学部卒業。大学時代の生理学実習で、動く心臓に触れたことをきっかけに、心臓という臓器に強い興味を抱き、心臓血管外科の道へ進む。これまで、心臓血管外科だけでなく呼吸器外科領域におけるトレーニングも積み上げてきた。成人心臓大血管全般を専門とし、「外科医は結果がすべて」をモットーに日々の診療に従事している。

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