治療
尿管結石は、結石の大きさによって治療方法が異なります。
結石が小さい場合
結石が4~5mm以下と小さく、自然に排出される可能性が高いと判断された場合には、まず生活指導によって結石を排出させることが指導されます。また5~10mm以下の尿管結石も一定の確率で1か月以内に自然に排出されることが期待できます。
生活指導として、具体的には水分を1日に2L程度取って尿量を増やしたり、適度な運動をして結石の移動を促したりすることなどが挙げられます。またアルコールや刺激物を取ると、痛みの発作が生じやすくなることもあるため、結石が排出されるまでは控えることが望ましいでしょう。
そのほか尿酸結石やシスチン結石などの場合には、薬物療法で結石を溶かせる可能性があります。
結石が大きい場合
結石の大きさが10mm以上の場合、自然に排出される可能性は低くなります。また、5~10mm以下の結石の中には、1か月経過しても自然に排出されないものもあります。そのため患者の状況や要望にもよりますが、結石が大きい場合や症状が現れてから1か月以内に結石の排出がみられない場合には、合併症を避けるためにも積極的な治療が検討されることが一般的です。
検討される治療方法としては、体外衝撃波結石破砕術(ESWL)や経尿道的尿管結石砕石術(TUL)があります。
体外衝撃波結石破砕術(ESWL:Extracorporeal Shock Wave Lithotripsy)
X線検査や超音波検査で結石のある場所を特定し、そこへ向けて体の外から衝撃波を当て、結石を細かく砕く治療方法です。
経尿道的尿管結石砕石術(TUL: Transurethral Uretherolithotripsy)
尿道から尿管鏡を挿入して結石のある位置まで進め、超音波やレーザーなどで結石を砕いて摘出する治療方法です。尿管鏡には、材質が硬いものと細いものがあり、結石のある位置によって使い分けます。
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