にょうろかんせんしょう

尿路感染症

泌尿器

目次

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概要

尿路感染症とは、おしっこの通り道(尿路)である腎臓、尿管、膀胱、尿道において、なんらかの原因で病原体が侵入し炎症を起こす病気です。

尿路感染症は大人だけでなく、子どもや赤ちゃんでもかかる可能性のある病気です。1歳頃までは男の子に多いですが、それ以降は圧倒的に女性に多くなります。これは、女児の尿道が太く短いため、細菌が外から侵入しやすいためです。

一方、高齢者が発熱を起こす原因の主なもののひとつとして、肺炎と並んで尿路感染症が多くみられます。

原因

尿路感染症の原因は、細菌・ウイルス・真菌などの感染症が挙げられます。このうち、細菌が原因であることが最も多いです。これらの病原菌が侵入する経路は会陰の辺り、尿道、膀胱、尿管、腎臓と、尿の流れとは逆になることがほとんどです。

また、尿路感染症を起こしやすくする要因として、脱水や飲水不足などによる排尿量低下や、膀胱の排尿機能が未成熟なことなどが考えられます。また、生まれつき尿道のつくりに異常があると、尿道口から細菌が侵入しやすくなるため、尿路感染症を発症しやすくなったり繰り返しやすくなったりします。

また、高齢者、寝たきり状態の方、骨折治療中の方などで、尿道カテーテルを留置している場合、カテーテルをつたって病原菌が侵入し、尿路感染症を発症することがあります。

症状

尿路感染症の症状として以下が挙げられます。

  • 発熱
  • 腰を強く叩くと痛む
  • 排尿回数が増える
  • 排尿すると陰部が痛む
  • 尿がもれやすくなる

など

また、おしっこのなかに白血球などの炎症細胞が多く出現するため、おしっこが濁ってみえることもあります。高齢の患者さんでは、これらの症状があらわれずに、体温が上昇することもあります。

検査・診断

尿路感染症の検査には、尿検査、血液検査、超音波検査などがあります。尿検査では、尿中に白血球と細菌が多数みられるかどうかを確認します。

血液検査では炎症反応を示すCRPや白血球数などの上昇を確認しますが、必ずしもこれらの値が上昇するとは限りません。また体温が上昇している場合、感染が全身に及んでいる可能性があるため、尿だけでなく血液の培養検査を行うこともあります。

尿路感染を繰り返す子どもの場合、生まれつき腎臓や尿路に逆流・奇形がある可能性があり、超音波検査や排尿時膀胱造影などの検査を行うこともあります。

治療

尿路感染症は、重症化すると生命に危険が及ぶこともあるため、原則的には入院をして抗菌薬の点滴を行います。症状が改善して口から食べることができるようになれば、抗菌薬の投与方法を点滴から内服に変更することも可能です。

また、尿路結石や前立腺肥大など、尿の流れを悪くする障害物が原因である場合には、感染が改善したのち手術でこれらを治療することがあります。尿路感染症の再発を予防するためには、外陰部を清潔に保つことと、水分を十分に摂取してこまめに排尿することが重要です。また尿道口が汚染されないように、女児は排便後に前から後ろに拭くように指導します。

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