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せいどういつせいしょうがい

性同一性障害

最終更新日
2017年04月25日
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2017/04/25
掲載しました。

概要

性同一性障害とは、医学的な概念である「男女」という2つの性別の原理に基づき、「体は男性だけど自分は女性」、あるいは、「体は女性だけど自分は男性」という認識を持つことです。

日本では、2000年前後に性同一性障害の概念が広がるようになりました。以前は成人以降の方が悩みを抱え、自分自身の状況を表現できずに無理をしながら生活を送っていました。しかし近年では、概念の普及と共に病院を受診する年齢層も低年齢化し、両親に付き添われて、子どもが受診することもあります。

原因

性同一性障害では、原因と断定できるものはありません。しかし、胎児期の脳の発達が影響しているという説があります。肉体的な性別とジェンダー・アイデンティティー(自分で自覚している性別のこと)の決定には、胎児期におけるホルモン環境(特にアンドロゲン)が深く関わっています。

胎児期に、ジェンダー・アイデンティティーと関わることが疑われる脳の一部の部位が適切に発達しなかった場合に、肉体的な性別とは異なるジェンダー・アイデンティティーが生じるのではないかと考えられています。しかし、確立された原因と断定できるものではなく、今後の研究成果が期待されています。

症状

性同一性障害の主な症状は、生まれつき体の性別と自分が認識する性別が異なり、その違和感に苦しむことです。そのため、性同一性障害の方は、幼い頃から身体的にも心理的にも大きな負担を抱えながら生活しています。

成人であれば、体の性別に合わせるように社会的生活を送ることを強制していることがあります。たとえば、男としての役割に気持ちがそぐわないまま、無理に結婚生活を送っているケースなどもあります。

また、幼少期から性同一性障害を思わせる症状を呈することもあります。たとえば、体の性別は女の子であっても、男の子のおもちゃや遊びを極端に好んだり、スカートやワンピースをはくことを嫌がり、男の子の格好を好んだりすることがあります。さらに、いじめにあうことを恐れて本心を隠しながら無理に肉体的な性別に合うように生活を送り、心理的な負担を抱えることもあります。

検査・診断

性同一性障害の診断では、肉体的な性別を決定することに加えて、ジェンダー・アイデンティティーを明らかにすることが重要になります。肉体的な性別の評価のためには、適宜泌尿器科医や産婦人科医の診察を受けることになります。ジェンダー・アイデンティティーの決定では、これまでの養育歴や性活動、生活史を詳細に評価することが必要です。

性同一性障害の診断は、慎重を期すために最終的には2人の精神科医の意見が一致することが推奨されています。

治療

性同一性障害の治療では、手術やホルモン療法が行われます。ホルモン療法では、女性として生きたい場合には女性ホルモン、男性として生きたい場合には男性ホルモンがそれぞれ投与されます。

手術やホルモン療法は身体的な変化をもたらすため、実際に治療を行うかどうかは慎重になる必要があります。たとえば、周囲の理解が望めるか、仕事が続けられるかなど、治療によって身体的変化が起こっても日常生活を問題なく続けられるほどその方の生活が確立されているかを判断します。その意見書をもとに、多くの医師によって身体的治療が必要だと判断されてはじめて身体的治療を受けることができます。

また、子どもには身体的治療を行わないことが大原則です。その子がしっかり自分らしさを表現しながら、学校生活、家庭生活を送っていけるようにサポートすることが重要です。

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