症状
悪性外耳道炎では、非常に重度な外耳道の炎症が生じ、進行すれば中耳や内耳にも広がります。徐々に周りの組織や骨に炎症が広がって、骨や神経を破壊しながら進行していくのが特徴です。
初発症状は強い耳の痛み、耳垂れ、外耳道の腫れ、発熱などです。炎症が中耳や内耳にまで及ぶと、難聴や耳鳴り、めまいなどの症状が生じます。外耳道の感染部位に肉芽ができることもあり、この場合は耳閉感を伴うことが多いです。
炎症が顎関節周辺へ広がると、顎関節部に腫れや痛みが生じ、口が開きにくくなります。顎関節から側頭骨、頭蓋底に炎症が及ぶと、その部位を通過する顔面神経や舌咽神経、迷走神経などのさまざまな脳神経が障害されます。その結果、顔面神経麻痺などの神経症状が現れます。さらに、炎症が頭蓋内に及ぶと、髄膜炎や脳膿瘍を生じ、意識障害やけいれんなどが引き起こされることもあります。
医師の方へ
「悪性外耳道炎」を登録すると、新着の情報をお知らせします