ざめつしょうこうぐん

挫滅症候群

別名
クラッシュ・シンドローム,圧挫症候群
最終更新日:
2020年08月31日
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2020/08/31
更新しました
2017/04/25
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治療

腎不全の進行を防ぐための治療

大量輸液

循環する血漿(血液中の液体成分)量を維持することで、ショックの是正と腎不全の予防を行います。輸液製剤は、生理食塩水や1号輸液など、カリウムを含有しないものを使うことが理想的です。

重炭酸水素ナトリウムの投与

大量輸液ではコントロールが難しい場合、重炭酸水素ナトリウムを静脈内注射で投与することがあります。これによりカリウム値を低下させ、尿をアルカリ化(pH6~7)させることで腎不全を防ぎます。尿のpHが6.5になると、ミオグロビンの腎毒性を低下させることができるとされています。

高カリウム血症の治療

  • 50%ブドウ糖とインスリンの注射
  • 前述のように炭酸ナトリウムの投与によるアシドーシスの補正
  • カリウムの吸着をするケイキサレートの投与

低カルシウム血症の治療

カルシウムの投与は高カリウム血症の治療でもあるため、グルコン酸カルシウムなどカルシウムの投与を行います。

不整脈の治療

カリウムやカルシウムの異常は不整脈を引き起こしやすいため、心電図でのモニターを常におこないます。また、心室細動心室頻拍が起きた際には除細(電気ショック)を行います。

上記の方法でコントロールできない腎不全や高カリウム血症に対する治療

血液透析

乏尿性腎不全に至った場合、救命のために血液透析が必要になります。血液透析は、アシドーシス、高カリウム血症の是正、水分の出納管理、老廃物除去に有効です。ただし、ミオグロビンを除去する効果はありません。

挫滅症候群の治療と管理は、多くの場合、集中治療室で行われます。しかし、大規模な震災などにより多数の患者が発生した場合、被災地となった医療機関で大量の水やエネルギーを確保することは困難になると考えられます。そのため、状況によっては、ためらうことなく早期に被災地外の医療機関に搬送する判断が必要であるといわれています。

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