まっしょうせいめまいしょう

末梢性めまい症

最終更新日:
2018年09月20日
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2018/09/20
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概要

末梢性めまい症とは、良性発作性頭位めまい症メニエール病など、内耳(ないじ)を中心とした病気が原因で生じるめまいを指します。

天井がグルグル回るような感じや、ふわふわした感じと表現されるようなめまいが起こり、さらに原因となる病気に応じた症状が現れることもあります。

原因により治療方法が異なる場合もあるため、めまいが起きている原因を明らかにすることが大切です。

原因

末梢性めまい症には、いくつかの原因が含まれています。具体的には、以下が挙げられます。

など

耳の構造を詳しく見ると、外から外耳、中耳、内耳へとつながります。内耳には三半規管や蝸牛(かぎゅう)などといった、平衡感覚を保つのに重要な役割を果たす器官があります。

この内耳に、病気や薬剤によって異常が生じることが原因で、めまいが起こります。

症状

末梢性めまい症では、グルグル回る感じや、ふわふわした感じと表現されるようなめまいが現れます。数秒程度でおさまることがある一方、数時間から日をまたぐ形でめまいが持続することもあります。

また、原因となっている病気によって、さまざまな特徴がみられることもあります。

たとえば、良性発作性めまい症では、頭を特定の方向を向けたときにめまいが誘発されやすいです。そのため、布団を干すときに頭を挙げる際、髪の毛を洗うときに頭を動かす際など一定の動作によってめまいが誘発されます。

メニエール病を原因とする場合には、めまいに加えて耳鳴りや難聴、耳閉感(耳が詰まった感じ)などの症状が同時に現れます。また、こうした症状が繰り返し生じることも特徴のひとつです。突発性難聴では、突然耳が聞こえなくなり、それに付随してめまいが生じることがあります。

このように、原因によって症状の特徴があるため、めまい以外の症状に注目することも重要です。

検査・診断

末梢性めまい症では、眼振の状態を正確に評価する検査が重要です。眼振の評価には、フレンツェル眼鏡と呼ばれる器具を使用した検査を行ないます。

また、めまいを引き起こす病気によっては聴力障害をきたすこともあるため、聴力検査を行うこともあります。

そのほかにも、カロリックテストと呼ばれる平衡機能検査を行ったり、頭部CTや頭部MRIといった画像検査を行ったりすることもあります。

治療

末梢性のめまいが生じた際には、安静を保つことが大切です。具体的には、暗く静かな部屋で、身体をあまり動かすことなく楽な姿勢をとります。

不安や心理的なストレスにより症状が悪化することもあるため、こうした要因を取り除くことも大切です。

また、対症療法的に炭酸水素ナトリウムやH1ブロッカー、抗不安薬などの使用を検討することもあります。

さらに、原因疾患に応じてより特別な治療方法が選択されることもあります。

たとえば、良性発作性頭位めまい症は、半規管内に存在する耳石(じせき)の位置異常が原因で引き起こされるため、頭を他動的に動かし、この位置異常を治すことがあります。また、特定の姿勢をとることでめまいが誘発されるため、その姿勢を避けることも重要です。

メニエール病ではイソソルビドという薬が使用されたり、突発性難聴ではステロイドの使用が検討されたりします。

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