症状
気管が損傷されることで、呼吸による空気の通り道に漏れが生じるため、発症後は急激に症状が現れるのが特徴です。
開放性損傷の場合
損傷部からの空気の漏れが外表からも顕著に分かり、出血がひどい場合には気管に流れ込んで窒息に至ることも少なくありません。
閉鎖性損傷の場合
発症後すぐに呼吸困難と血痰が生じ、気管から漏れた空気が皮下に広がる皮下気腫が見られるのが特徴です。左右どちらかの気管支に損傷がある場合には気管が損傷を受けたのと対側に偏位する所見が見られることもあります。
気管損傷は血気胸や血管損傷、肺挫傷などの胸腔内の重篤な病変を併発することが多く、これらが直接的な死因となることが多々あります。
さらに、頸部にはさまざまな神経が通っているため、気管と共に損傷を受けると物の飲み込みが悪くなる、ろれつが回らないなどの神経症状が現れることもあります。
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