
「呼吸器インターベンション」は私たちにとってあまり馴染みのない医療用語のひとつですが、わかりやすく言えば気管支鏡という内視鏡を使った治療の総称です。
気管支鏡とはどんなものなのでしょうか。呼吸器インターベンションのパイオニアである聖マリアンナ医科大学呼吸器内科特任教授の宮澤輝臣先生にお話をうかがいました。
気管支鏡は内視鏡の一種で、気道内に挿入して診断や治療を行います。気管支鏡には大きく分けてふたつのタイプがあります。ひとつは軟性気管支鏡、もうひとつは硬性気管支鏡です。
軟性気管支鏡は一般的な内視鏡で、気管支ファイバースコープとも呼ばれます。硬性気管支鏡は円筒状の金属製内視鏡で、この二種類の気管支鏡を用途によって使い分けます。
単に気管支鏡といえば、この軟性気管支鏡を指す場合が多いといえます。気管支用のものは胃カメラなど消化管用のものより細く、直径約4〜6mmのファイバー製です。手元の操作でからだに入っていく部分を曲げることができ、先端だけをより細かく曲げることもできます。
気管支の様子を観察するための光学的な仕組みによって、ファイバースコープと電子スコープの2種類に大別されます。ファイバースコープは先端にレンズがあり、気管支内の様子はグラスファイバーを通して接眼部のレンズで観察します。電子スコープは先端に小型のCCDカメラが組み込まれていて、映像情報はファイバーを通して送られ、モニター用ディスプレイに映し出すことができます。
先端にはレンズ(またはカメラ)と視野を照らすためのライト以外に、鉗子(組織をつまみ取る)の出口もあります。ここからさまざまな処置を行うことができます。
硬性内視鏡はファイバースコープのように曲がる部分がありません。お腹や胸を小さく切開して挿入する腹腔鏡・胸腔鏡が代表的なものです。気管支に用いる硬性気管支鏡はもう少し細くできており、先端にカメラのレンズを装着して使います。
硬性気管支鏡を実際に使える施設は少数派ですが、安全性の高さが再評価されており、状況に応じて使い分けることが重要になっています。特に気道狭窄に対するレーザー治療やステント留置術を行うときには硬性気管支鏡が欠かせません。
宮澤内科・呼吸器クリニック 院長
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