
呼吸器インターベンションのパイオニアである聖マリアンナ医科大学呼吸器内科特任教授の宮澤輝臣先生にお話をうかがいました。現在取り組んでおられる最新治療、そしてこれからの夢についてのお話です。
喘息(ぜんそく)の症状がある方は、気管支のまわりの筋肉(平滑筋)が厚くなっています。ちょっとした刺激がきっかけとなり、この筋肉が収縮して気管支が狭くなることで喘息の発作が起こります。気管支サーモプラスティで気管支を65度に温めると筋肉が薄くなり、収縮で気管支が狭くなることが起こりにくくなります(2015年から国内承認)。
気管支の中に差し込んだ内視鏡の先から電極付きのカテーテルを繰り出し、その先端にラジオ波電流を流して65度に熱します。これで気管支の内側を温めます。気管支には痛みを感じる神経がありませんので、熱さや痛みを感じることはありませんが、違和感や不快感を軽減するために局所麻酔や全身麻酔などを使って楽に治療ができるようにします。
気管支サーモプラスティの治療を受けた方はすでに世界で4,000例以上、少なくとも5年間は効果が持続していることが分かっています。喘息が悪化して病院を受診することが少なくなり、学校や職場を休む機会も大幅に減らすことができています。
18歳以上で、喘息の薬による治療を適切に続けているのに、それでも症状がでているという方が対象となります。くわしくは喘息治療の専門医、または主治医にご相談ください。
なお、気管支サーモプラスティで症状が改善しても、完全に症状がなくなるわけではありません。薬での治療は継続するようにしてください。
COPD(慢性閉塞性肺疾患)の患者さんは肺気腫(はいきしゅ・肺胞が壊れて酸素を取り込めなくなること)のために息を充分に吐くことができず、肺が過膨張(膨らみきった風船のような状態)になってしまうことがあります。これを外科的に切除するのではなく、より患者さんの負担が少ない方法で治療するために、気管支バルブ留置という新しい治療法をすすめています(2015年から治験開始)。
一方向性の弁を気管内に入れ、息を吸うときは弁が閉じ、吐くときには空気や粘液を外に出すことができるようになっています。軟性気管支鏡を使って留置し、あとで取り除くこともできます。
最後にご紹介するのは、いま私が興味を持っている検査法です。ドイツで作られたイオン易動度分析装置(IMS)という機械があります。これは人が吐く息の中に含まれる揮発性有機化合物(VOC)を分析するもので、センサーに10ccほど息を吹き込むと約8分で解析して結果をグラフ化します。
私たちの研究では、肺がんの患者さん50例と健康な人39例を比較し、呼気に含まれる揮発性有機化合物の成分とそのパターンの違いから、肺がんにかかっている人を選別することができるかどうかを検討しました。その結果、肺腺がんではn-ドデカンに、また扁平上皮がんでは2-ブタノールという物質に特徴的なピークがみられました。
この肺がんに特有の特徴的なピークを示す物質だけに特化したセンサーを開発すれば、よりコンパクトでリーズナブルな装置の普及も期待できます。内視鏡で組織を採取することなく、健康診断などで行える簡易な検査で肺がんを見つけることも夢ではありません。今後は症例数を増やし、よりクリーンな環境で分析の精度を高める必要があるでしょう。
呼吸器インターベンションもまだ道半ば、完成の域には至っておりません。これからも患者さんの息を楽にするための新しい治療法に取り組んでいきたいと考えています。
宮澤内科・呼吸器クリニック 院長
周辺で肺がんの実績がある医師
東京臨海病院 副院長
東京臨海病院―江戸川区唯一の総合病院として地域に開かれた安心の医療を提供
江戸川区の医療を支える東京臨海病院による肺がんをテーマにした特集です。
内科、リウマチ科、外科、精神科、脳神経外科、呼吸器外科、腎臓内科、心臓血管外科、小児科、整形外科、形成外科、皮膚科、泌尿器科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科、放射線科、麻酔科、乳腺外科、呼吸器内科、循環器内科、緩和ケア内科、消化器内科、糖尿病内科、内分泌内科、代謝内科、膠原病内科、脳神経内科、放射線治療科、病理診断科、リウマチ膠原病内科
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東京臨海病院 呼吸器外科 部長
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東京臨海病院 放射線科 医員
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国立病院機構東京病院 呼吸器センター外科 医長
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