かんじょうこうはん

環状紅斑

最終更新日:
2018年07月19日
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2018/07/19
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概要

環状紅斑とは、環状(輪状)の赤い色をした特徴的な皮膚症状のことです。環状紅斑は、感染症や膠原病、悪性腫瘍と関連して出現することがあり、体の中から送られる危険信号のような意味合いを持っています。

治療では、皮膚症状そのものに対処することを目的に薬の内服などを行います。また、環状紅斑の治療に際して重要なことは、背景に隠れている疾患に対して治療を行うことです。

原因

環状紅斑は皮膚の変化を指す言葉ですが、さまざまな全身疾患に関連して出現することが知られています。たとえば、シェーグレン症候群亜急性皮膚エリテマトーデスなどの膠原病を背景として発症することがあります。

また、ライム病や連鎖球菌によるリウマチ熱などの感染症の一症状として環状紅斑が出現することや、薬剤により出現することがあります。

さらに、環状紅斑は悪性疾患を原因として発症することがあります。特に匍行性迂回状(ほこうせいうかいじょう)紅斑や壊死性遊走性紅斑と呼ばれるタイプの環状紅斑は、悪性腫瘍との関連性が強いことが知られています。背景に乳がん肺がんなどが隠れていることがあるため、注意が必要です。

以上のように多彩な原因が挙げられる環状紅斑ですが、明らかな原因を同定できないこともあります。

症状

環状紅斑では、特徴的な皮膚症状が出現します。具体的には、丸みを帯び、赤みを呈した皮膚症状が出現します。大きさや出現する部位はさまざまです。

環状紅斑には、木目状の見た目を呈する匍行性迂回状紅斑や、水ぶくれやびらん、かさぶたを伴う壊死性遊走性紅斑と呼ばれるものもあります。これらのタイプの環状紅斑は、背景にがんが隠れていることもあります。

検査・診断

環状紅斑は、皮膚症状を詳細に観察することで診断されます。皮膚に生じている変化をより詳細に確認することを目的として、皮膚の一部を採取して顕微鏡で確認する病理検査が行われることがあります。

また、環状紅斑を引き起こしている背景を検索することも大切です。膠原病や感染症、悪性腫瘍を背景にしていることがあるため、血液検査(たとえば抗SS-A抗体や抗SS-B抗体などの自己抗体)や画像検査(超音波検査やCT検査など)などが適宜検討されます。

治療

環状紅斑では、皮膚症状そのものに対処することを目的にステロイドの外用や抗ヒスタミン薬の内服などを行います。

また、環状紅斑の治療に際して重要なことは、背景に隠れている疾患に対して治療介入を行うことです。背景に膠原病があればステロイドなどの使用が、悪性腫瘍がある場合には手術療法や化学療法、放射線療法が検討されます。感染症がある場合には、抗生物質が使用されます。

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